レゴ(R)アイデアの新作 21371「Wallace & Gromit」 が8月31日に発表されました。1,038ピース、18歳以上、サイドカー付きのレトロなバイクにウォレスとグルミットが乗った1体です。
日本の公式ストアはもう動いていて、税込¥16,980・予約受付中・2026年10月1日より発送予定(上限3)。海外の参考価格は $99.99 / £89.99 / €99.99 です。
そして箱を見ると、この製品がレゴアイデアの何番目にあたるかが印字されています ── LEGO(R) IDEAS #080。80番目です。
もう1つ、この記事で確かめたいことがあります。この製品は、1万人の支持を集めて生まれた作品ではありません。 そして、そう言い切れる根拠はレゴ自身の日本語ページに書いてあります。
価格・在庫・予約状況は2026年9月1日にレゴ公式ストア(日本)の商品ページとアイデアのテーマページで確認した値です。日本語の製品名はまだ発表されていないので、本文では公式ストアの表記どおり英語名で書きます。仕様はBricksetと商品ページの記載によります。
確定しているスペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| セット番号 | 21371 |
| 製品名 | Wallace & Gromit(日本語名は未発表) |
| ピース数 | 1,038 |
| 対象年齢 | 18歳以上 |
| 日本価格 | 税込¥16,980 |
| 日本での状態 | 予約受付中・2026年10月1日より発送予定・上限3 |
| 海外参考価格 | $99.99 / £89.99 / €99.99 |
| 完成サイズ | 23 x 23 x 18cm |
| 1ピースあたり | 約¥16.4(米国定価では9.6セント) |

箱の印字は 18+ / 21371 / 1038 pcs。プレスリリースの数字とも、Brimagaのカタログに入っている1,038とも一致しました。8月にバットモービルで測ったときはカタログ側がスペア込みで3ピース多かったのですが、今回はズレがありません。
1万票ではなく、コンペの最優秀作品
レゴアイデアというと「ファンが投稿して、1万人の支持を集めたら製品化の審査に進む」仕組みが知られています。実際、8月にPlayStationの企画が1万票に届いたときも、その形でした。
ですが今回の商品説明には、こう書いてあります。
90年代のノスタルジーをテーマにしたレゴ アイデア "90s Throwback – the Next Chapter" チャレンジの最優秀作品から生まれた組み立てセット
レゴがテーマを指定して募集するチャレンジ企画の優勝作です。1万票のルートではありません。
Bricksetはこの2つを注記の書き方で分けています。コンペ由来なら「Based on winning entry of ◯◯ building competition」、通常の投稿からなら「Based on project ◯◯」。それを頼りに、直近のレゴアイデアを番号順に並べました。
| No. | セット | 元になったもの | ルート |
|---|---|---|---|
| 70 | 21362 鉱石コレクション | project「Minerals Display」 | 1万票 |
| 71 | 21363 グーニーズ | If We Could Turn Back Time の優勝作 | コンペ |
| 72 | 21365 ラブバード | Build From the Heart の優勝作 | コンペ |
| 73 | 21364(名前も未発表) | 未公表 | 不明 |
| 74 | 21366 ラッコ | project「Floating Sea Otter」 | 1万票 |
| 75 | 21367 Tintin(R) 月ロケット | project「Tintin - Space Rocket」 | 1万票 |
| 76 | 21368 ピーナッツ:スヌーピーの犬小屋 | project「Snoopy - Campfire」 | 1万票 |
| 77 | 21369 The X-Files | Build Your Nostalgia - 90s Throwback! の優勝作 | コンペ |
| 78 | 21370 E.T. the Extra-Terrestrial | project「E.T. The Extra-Terrestrial」 | 1万票 |
| 79 | 21372 ラ・カトリーナ | project「La Catrina」 | 1万票 |
| 80 | 21371 Wallace & Gromit | 90s Throwback – The Next Chapter! の優勝作 | コンペ |
内容が分かっている10作のうち、4作がコンペ由来でした。「1万票を集めないと製品にならない」という理解は、直近の並びには当てはまりません。
73番にあたる21364は、Bricksetでも名前が「{?}」のままで内容が公表されていません。上の表はその1作を除いた10作についての内訳です。
レゴ自身のページの中で、説明が食い違っている
読者が「レゴアイデア=1万票」と思っている理由も、同じページの中にあります。商品説明の特徴を並べた箇所の最後は、こう締めくくられています。
レゴ(R)ファンに選ばれたアイデア – レゴファンのデザイン案をファン投票で選び、レゴグループが製品化した「レゴファンによるレゴファンのため」のレゴ アイデア
同じページの上のほうでは「チャレンジの最優秀作品から生まれた」と書き、下の定型文では「ファン投票で選び」と書いています。 この製品に関しては後者が当てはまりません。全製品共通の紹介文をそのまま置いているためだと思われますが、結果として、1つのページの中で製品化の経緯が2通りに読めます。
8月にミレニアム・ファルコンで書いたときも、同じ公式サイトの特集ページと商品ページで「最大のセット」が食い違っていました。公式だから1つの答えが書いてある、とは限りません。
X-ファイルを生んだコンペの、そのまま続編だった
ルート表をもう一度見ると、コンペ由来の4作のうち2作の企画名が似ています。
- 77番目:21369 The X-Files = Build Your Nostalgia - 90s Throwback! の優勝作(投稿者 WetWired)
- 80番目:21371 Wallace & Gromit = 90s Throwback – The Next Chapter! の優勝作(投稿者 Pidelium)
同じ「90年代」というお題の第1回と、その続編の優勝作です。しかも製品化の間隔が短く、X-ファイルは8月1日発売、ウォレスとグルミットは10月1日発送 ── 2か月違いで棚に並びます。

題材の年代もそろっています。商品説明が元になった作品として挙げているのは『Wallace & Gromit 危機一髪』で、1995年の作品です。日本語のコピーが「90年代を懐かしむ世代へ」と書いているのは、企画のお題がそもそもそこだったからでした。
Brimagaは7月22日のX-ファイルの記事で「レゴアイデアには1万票のルートとチャレンジ企画の2つがある」と書きました。今回はその第2回の優勝作が製品になった回にあたります。
日本語の説明に書いてある、細かいところ
商品説明は、造形のどこを見てほしいかまで具体的に書いています。
グルミットの目が大きく見えるゴーグルや、風にたなびく帽子のひもなど、細かい特徴をつかんでいます
ウォレスの大好物のクラッカー、毛糸玉、バイクシートの下のダイヤモンドなど、アニメのストーリーに出てくるアクセサリーが付属しています

公式画像を拡大すると、書いてあるとおりでした。グルミットはゴーグルと耳あての付いた帽子をかぶり、前輪の上のプレートには WAL 1 と入っています。

そしてサイドカーの座席は持ち上がり、中に毛糸玉、透明の赤い宝石、そして「TILES」と書かれた箱が入っています。説明文の言う「シートの下のダイヤモンド」はこれのことです。
台詞も2つ引かれています。商品説明の書き出しは「今日もまた冒険日和になりそうだ」、特徴の1行目は「絶好調だ、グルミット」。英語版のプレスリリースの引用と、日本語ページの言い回しは別物なので、日本語で読みたい人は日本のページを開いたほうが雰囲気が伝わります。
日本価格:同じ$139.99が¥2,000違う棚
日本のアイデアのテーマページは今日「28件の商品を表示」と出ます(1ページ目22件+2ページ目6件、ほかに特典の枠が2行)。そのうち米国定価と日本価格の両方が分かる10作を並べました。上のルート表とちょうど同じ10作です。
| No. | セット | 米国定価 | 日本価格 | 1ドルあたりの日本価格 |
|---|---|---|---|---|
| 75 | 21367 Tintin(R) 月ロケット | $159.99 | ¥27,980 | ¥174.9 |
| 77 | 21369 The X-Files | $199.99 | ¥34,980 | ¥174.9 |
| 80 | 21371 Wallace & Gromit | $99.99 | ¥16,980 | ¥169.8 |
| 70 | 21362 鉱石コレクション | $59.99 | ¥9,980 | ¥166.4 |
| 72 | 21365 ラブバード | $49.99 | ¥8,280 | ¥165.6 |
| 71 | 21363 グーニーズ | $329.99 | ¥52,980 | ¥160.6 |
| 74 | 21366 ラッコ | $119.99 | ¥18,980 | ¥158.2 |
| 78 | 21370 E.T. the Extra-Terrestrial | $139.99 | ¥21,980 | ¥157.0 |
| 76 | 21368 ピーナッツ:スヌーピーの犬小屋 | $89.99 | ¥12,980 | ¥144.2 |
| 79 | 21372 ラ・カトリーナ | $139.99 | ¥19,980 | ¥142.7 |
この表ではっきり出ているのは、下の2行です。E.T.(78番)とラ・カトリーナ(79番)はどちらも$139.99なのに、日本では¥21,980と¥19,980で¥2,000(10.0%)違います。 番号は隣どうし、テーマも同じ、今日はどちらも「新着」の表示です。
7月にカタログ105セットで確かめたとおり、レゴの日本価格はドル定価をレートで割ったものではありません。今回はそれが、同じテーマの連番2作という最短の距離で出ました。
21371 の¥169.8は、この10作の中では高いほうから3番目です。ただし10作の幅そのものが¥142.7〜¥174.9(1.23倍)と広いので、突出しているわけではありません。
この「1ドルあたりの日本価格」は為替レートではありません(日本価格は税込、米国定価は税抜のため)。同じ日に測った値どうしを比べるための数字です。税抜に換算し直すとこの10作の中央値は¥148.3で、7月に105セットで出した¥150.6とほぼ同じ水準でした。
コレクター視点:いま何が言えて、何が言えないか
言えること
- 予約は今日から可能で、税込¥16,980・上限3・10月1日より発送予定。発売前に日本価格が確定しているタイプです
- 箱の印字とカタログのピース数が一致しているので、スペックの数字は固い
- 製品化のルートはコンペ。同じ企画の第1回の優勝作(X-ファイル)は、すでに日本で税込¥34,980で売られています
言えないこと
- 相場は読めません。 コンペ由来の4作のうち3作(グーニーズ・ラブバード・X-ファイル)はまだ現行で、廃番後にどうなったかの前例がありません
- 国内モールの出品も、Brimagaでは今日の時点で捕捉できていません(未発売なので当然ではあります)。発売後にどの店がいくらで並べるかは国内モールの価格で追えます
- Bricksetのこのセットのページには「日本のレゴ公式ストアでの取り扱い情報は持っていない」と表示されます。ファルコンやナイキのときと同じで、円の値段は自分で測るしかないという状況が続いています
80番目のレゴアイデアは、1万票を通ってきた作品ではなく、レゴが「90年代」というお題で募集したコンペの、その第2回の優勝作でした。同じお題の第1回から生まれたX-ファイルが8月に並び、2か月後に今度はウォレスとグルミットが並びます。
商品説明の最後の1行は「ファン投票で選び」と書いたままですが、この1体に関しては、そこだけ当てはまりません。
※ LEGO(R)およびレゴは、レゴグループの商標です。Wallace & Gromit および関連する名称・キャラクターは Aardman Animations の商標です。本記事はレゴグループおよび権利者とは関係のない、非公式の情報記事です。価格・在庫・予約状況は2026年9月1日時点でレゴ公式ストア(日本)にて確認した値で、変更されることがあります。


















