レゴが8月26日、ドイツのゲームズコムでミニフィギュア中心に作り直したレゴ(R)スーパーマリオを発表しました。翌27日には8セットぶんの箱アートとスペックが出そろっています。発売は2027年1月1日です。
2020年に始まった電子マリオ ── センサーを積んだレゴ(R)マリオのフィギュアをコースの上で走らせる、あの遊び方 ── から、普通のミニフィギュアで遊ぶ形へ切り替わります。
Brimagaが気になったのは値段のほうです。箱は小さくなり、値段も安くなりました。それなのに1ピースあたりは1.65倍になっています。なぜそうなるのかを、対象年齢ごとに分解しました。
ピース数・米国定価・対象年齢は8月28日にBricksetの各セットページで1本ずつ確認した値です。日本価格と日本の発売日はまだ公表されていません(同日、レゴ公式ストア(日本)で8セットの商品ページが存在しないことも確認しました)。比較対象にした電子マリオ87本はBrimagaのカタログから集計しています。日本語の製品名も未発表なので、本記事では英語名のまま表記します。
発表された8セット
| セット | 対象年齢 | ピース | 米国定価 | 1ピース |
|---|---|---|---|---|
| 72052 Mario's Pipe Jump | 6+ | 61 | $9.99 | 16.4c |
| 72054 Racing with Mario | 6+ | 84 | $14.99 | 17.8c |
| 72055 Mario's Beach Adventures | 6+ | 196 | $19.99 | 10.2c |
| 72056 Luigi & Bowser Jr.'s Race | 4+ | 104 | $29.99 | 28.8c |
| 72057 Yoshi at Mario's House | 4+ | 147 | $39.99 | 27.2c |
| 72058 Bowser's Rumbling Race | 7+ | 409 | $59.99 | 14.7c |
| 72060 Fire Mario & Bowser's Castle | 8+ | 850 | $99.99 | 11.8c |
| 72061 Fire Luigi vs. Koopa Troopa Battle | 7+ | 241 | $29.99 | 12.4c |
8本あわせて2,092ピース、合計$304.92。いちばん高い28.8セントといちばん安い10.2セントで2.83倍の開きがあります。
いちばん目を引くのがこの2本の関係です。
- 72055(196ピース)は定価$19.99
- 72056(104ピース)は定価$29.99
ピース数が1.88倍あるほうが$10安い。 単価の話をする前に、まずこの1組を説明しないといけません。
単価が高い2本は、いちばん小さい子ども向けの2本だった
答えは対象年齢にありました。1ピース単価の上位2本(72056の28.8セント、72057の27.2セント)は、8本の中で唯一の4歳以上向けの2本です。
4歳以上向けのセットは、小さな子どもが自分で組めるように大きめの部品と一体成型のパーツを多く使います。同じ値段でもピース数は増えません。単価が高いのは中身が薄いからではなく、部品が大きいから、と読むのが素直です。

対して、いちばん単価が安い72055は6歳以上向けで、浜辺の小屋やパラソル、波の造形を細かいブロックで組む構成です。同じテーマの同じ年の製品でも、設計の狙いが違うと単価は3倍近く動くということになります。

Brimagaのカタログで2020年5月から2026年7月までの電子マリオを87本引いたところ、対象年齢が分かる64本の中に4歳以上向けは1本もありません(残り23本は年齢が未取得)。4+という枠は、この切り替えで新しく入ってきたことになります。
同じ年齢帯どうしで比べても、2割上がっている
ここで終わらせると「年齢層が下がっただけ」という説明になりますが、そうではありませんでした。同じ年齢帯どうしで並べても上がっています。
| 対象年齢 | 2027年のミニフィグ版 | 電子マリオ(2020-2026年7月) | 差 |
|---|---|---|---|
| 4+ | 28.0c(2本) | 該当なし | - |
| 6+ | 16.4c(3本) | 13.1c(5本) | +25.0% |
| 7+ | 13.6c(2本) | 11.1c(26本) | +22.1% |
| 8+ | 11.8c(1本) | 9.5c(21本) | +23.8% |
3つの年齢帯で+22%から+25%と、驚くほど揃っています。つまり1.65倍という数字の中身は、
- 4歳以上向けという単価の高い枠が2本入ったこと(構成の変化)
- 同じ年齢帯でも約2割上がっていること(値付けの変化)
の2つに分かれます。4+の2本を除いて計算し直すと中央値は13.6セントで、それでも1.44倍です。
2027年側は年齢帯ごとに1〜3本しかありません。方向は3帯で一致していますが、この本数で「2割ちょうど上がった」と断定はできません。日本価格が出て、残りのセットが発表されたら測り直します。
箱は3分の1、値段は半分
全体の姿も並べておきます。比較対象は直近の電子マリオ(2025年〜2026年7月の12本)です。
| 電子マリオ(直近12本) | ミニフィグ版(8本) | |
|---|---|---|
| ピース中央値 | 550 | 171.5(0.31倍) |
| 米国定価の中央値 | $57.49 | 29.99ドル(0.52倍) |
| 1ピース単価の中央値 | 9.4c | 15.5c(1.65倍) |
箱は3分の1になり、値段は半分になりました。 手に取りやすさで言えば大きく下がっています。1本あたりの支出は下がるので、買う側の実感としては安くなったと感じる場面のほうが多いはずです。単価が上がっているのは、あくまで同じピース数を買おうとしたときの話です。

日本の棚:12件のうち6件が品切れ、在庫の4件は18歳以上向け
日本の読者にとっての本題はここからです。8月28日、レゴ公式ストア(日本)のスーパーマリオのテーマページを開くと、「12件の商品を表示」と出ます。その12件を全部書き出しました。
| セット | 年齢 | 日本価格 | 状態 |
|---|---|---|---|
| 72051 ドンキーコング(TM) アーケードゲーム | 18+ | ¥29,980 | 在庫あり(新着) |
| 72037 マリオカート(TM):マリオ と スタンダードカート | 18+ | ¥29,980 | 在庫あり(限定) |
| 72050 マリオカート(TM):ルイージ と Gフォース | 18+ | ¥30,980 | 在庫あり(限定) |
| 72046 LEGO(R) Game Boy(TM) | 18+ | ¥9,980 | 在庫あり |
| 72045 マリオカート(TM) – ヘイホーとPウィング | 7+ | ¥2,980 | 在庫あり |
| 72036 マリオカート(TM) – ベビィピーチ と グランプリ セット | 8+ | ¥12,480→¥7,488 | 在庫あり(まもなく廃番・40%オフ) |
| 71439 レゴ(R)マリオ と ぼうけん! | 6+ | ¥7,480 | 品切れ |
| 71440 レゴ(R)ルイージ と ぼうけん! | 6+ | ¥8,280 | 品切れ |
| 71441 レゴ(R)ピーチ と ぼうけん! | 6+ | ¥8,280 | 品切れ |
| 72038 マリオカート(TM) – ワリオとキングテレサ | 8+ | ¥7,480→¥4,488 | 品切れ(40%オフ) |
| 72040 キノピオ隊長のキャンプ | 6+ | ¥2,280 | 品切れ |
| 72043 マリオカート(TM) – レゴ(R)マリオ(TM)とスタンダードカート | 7+ | ¥8,280 | 品切れ |
12件のうち6件が品切れ。 そして在庫のある6件のうち4件が18歳以上向けです。子ども向けで普通に買えるのは 72045(¥2,980)と、40%オフで「まもなく廃番」の 72036 の実質2件しかありません。
さらに決定的なのが、電子マリオの本体そのものです。センサー入りのフィギュアが入った 71439・71440・71441 の3種は、3つとも品切れでした。

初期のスターターセットに至っては、テーマページにすら残っていません。個別に商品ページを開いて確かめました。
| セット | 発売 | 8月28日の状態 |
|---|---|---|
| 71360 レゴ(R)マリオ と ぼうけんのはじまり | 2020年 | 製造終了 |
| 71387 レゴ(R) ルイージ と ぼうけんのはじまり | 2021年 | 製造終了 |
| 71403 レゴ ピーチ と ぼうけんのはじまり | 2022年 | 製造終了 |
| 71440 レゴ(R)ルイージ と ぼうけん! | 2024年 | ¥8,280・ただいま在庫切れ |
電子マリオを新しく始めるための入口が、日本の公式ストアにひとつも残っていません。 そして次の世代は2027年1月1日まで来ない。切り替えは発表の日からではなく、棚の上ではもう始まっていたことになります。
「品切れ」「製造終了」はいずれも8月28日にレゴ公式ストア(日本)の商品ページで確認した表示です。認定ストアや国内モールの在庫は対象外なので、日本で入手できないという意味ではありません。
カタログには空いた番号が2つある
もうひとつ、番号の話を書いておきます。発表された8本は 72052・72054〜72058・72060・72061 で、72053 と 72059 が抜けています。
Bricksetを確認すると、72059 は「2027年」という年だけが入った名前のない行として存在し、72053 はページ自体が空でした。Brimagaのカタログでも 72059 は暫定登録のままです。
8月14日に書いたとおり、空欄の番号は後から埋まるのが常です。8本で全部とは限らない、という含みは残しておいたほうがよさそうです。
コレクター視点:この発表から読めること、読めないこと
読めること
- 8セットのピース数・米国定価・対象年齢は確定している
- 1ピース単価が上がった理由は、4歳以上向けの追加と、同じ年齢帯での約2割の上昇の2つに分かれる
- 総額では安くなる。1本$9.99から入れるので、手に取りやすさは上がっている
- 日本のマリオ棚はいま薄く、子ども向けで普通に買えるのは実質2件しかない
読めないこと
- 日本価格も日本の発売日も未発表です。 7月に現行105セットで測った1ドルあたり¥165.6を当てれば$9.99は¥1,650前後、$99.99は¥16,500前後という試算にはなりますが、試算であって予想ではありません
- 電子マリオがどう畳まれるのかも公表されていません。アプリの扱い、既存のコースの互換性、いま持っているレゴ(R)マリオのフィギュアがどうなるのか ── どれも発表に含まれていません
- 廃番後の値動きも読めません。電子マリオは6年で87本出た大量生産のラインで、長く大量に売られたセットは廃番後も伸びにくいという実測をBrimagaは持っています。いま品切れだから値上がりする、とは言えません
いま子ども用に電子マリオを買い足そうとしている人にとっては、在庫が戻らないまま次の世代に切り替わる可能性を考えておいたほうがよさそうです。逆に、揃えている人にとっては40%オフの2本(72036・72038)がどう掃けるかが、この路線の畳み方を見る手がかりになります。
2020年、レゴはマリオにセンサーを積んで「走らせる」遊びを作りました。2027年、そのマリオはミニフィギュアになって、クッパ城の前に立ちます。
箱は小さくなり、値段は半分になり、対象年齢は4歳まで下がりました。1ピースあたりは2割高くなりましたが、はじめの1箱は$9.99です。 誰に向けた作り直しなのかは、その2つの数字にだいたい出ています。
※ LEGO(R)およびレゴは、レゴグループの商標です。スーパーマリオ、マリオカートおよび関連する名称は任天堂株式会社の商標です。本記事はレゴグループおよび任天堂とは関係のない、非公式の情報記事です。日本価格・日本の発売日・日本語の製品名はいずれも未発表で、本記事の仕様は2026年8月28日時点の海外向け情報にもとづきます。日本の在庫・価格は同日にレゴ公式ストア(日本)で確認した値です。
























