レゴがドラゴンボールを作るらしい、という噂は今年3月からありました。それが8月13日、2027年4月の9本のリストとして一気に広がりました。うち7本にはセット名まで付いています。悟空vsラディッツ、ナメック星、カメハウス、組み立て式のベジータ──日本の読者にとっては、ここ数年でいちばん気になる噂かもしれません。
ただ、リークそのものを訳しても意味がありません。Brimagaにできるのは、自分たちのカタログを開いて、そこに何が入っているかを数えることです。結果を先に書くと、2027年4月として噂されている9つの番号は1つ残らず実在していて、しかも全部が同じ日に登録されていました。そして、入っている情報は「2027年」の一行だけでした。
リークされているのは、11月の1つと4月の9つ
まず噂の中身を整理します。時期が2つに分かれているのがポイントです。
| 番号 | 名前(噂) | 対象年齢(噂) | 時期(噂) |
|---|---|---|---|
| 11390 | 神龍(Shenron) | ― | 2026年11月 |
| 30755 | ポリバッグ(名称未定) | ― | 2027年4月 |
| 72361 | 悟空 vs ラディッツ | 9+ | 2027年4月 |
| 72362 | ナメック星到着 | 9+ | 2027年4月 |
| 72363 | Z戦士 vs サイヤ人 | 9+ | 2027年4月 |
| 72364 | ポルンガと最終決戦 | 9+ | 2027年4月 |
| 72365 | フリーザの宇宙船 | 9+ | 2027年4月 |
| 72366 | カメハウス | 18+ | 2027年4月 |
| 72367 | (名称未定) | 9+ | 2027年4月 |
| 72368 | 組み立て式ベジータ | 12+ | 2027年4月 |
神龍だけはレゴ アイコンの1セットとして先行し、翌春に専用テーマとして9本が続く、という形です。6月の報道では神龍は1,760ピース・約200ドルと伝えられています。

この「1本だけ先に出して、翌年に本格展開する」形には前例があります。2026年に1本だけ出た72537(Netflixの『KPop Demon Hunters』)が、2027年の本格展開に先行する1セットという位置づけでした。カタログにも2027年の続き(72538)が名前なしで入っています。海外メディアも、神龍をこれと同じ形として説明しています。
噂は3月・6月・8月の3段階で積み上がっている
一度に出てきた話ではありません。
- 2026年3月:レゴがドラゴンボールのセットを年内に出すらしい、という最初の噂。詳細はほとんど無し。
- 2026年6月:BrickTap(Buggy経由)が「11390 神龍が11月・150〜200ドル」と報じ、続いてInstagramの ac_bricks_03 が「1,760ピース・約200ドル」という数字を出す。
- 2026年8月13日:2027年4月の9本のリストが出る。ここで初めてセット名と対象年齢が付いた。
つまり、数字と名前は後から少しずつ足されてきたもので、レゴからの公式発表は今日(8月16日)時点で一度もありません。
カタログを開いたら、9つの番号は全部あった
ここからがBrimagaの実測です。噂に出てくる番号を、こちらのカタログで1つずつ引きました。
| 見た項目 | 72361〜72368(8番号) | 30755 | 11390 神龍 | 参考:72306 |
|---|---|---|---|---|
| 名前 | 空欄 | 空欄 | 空欄 | 空欄 |
| テーマ | 未設定 | 未設定 | アイコン | 未設定 |
| 発売年 | 2027年 | 2027年 | 2026年 | 2026年 |
| ピース数 | ― | ― | ― | 1,911 |
| 参考価格 | ― | ― | ― | 159.99ドル/159.99ユーロ |
| 対象年齢 | ― | ― | ― | 18+ |
| 梱包 | ― | 紙袋(タグ) | ― | 箱 |
| バーコード | ― | ― | ― | EAN 5702018068281 |
| 登録日 | 8月13日 | 8月13日 | 7月11日 | 7月4日 |
| 「欲しい」 | 4〜6件 | 5件 | 60件 | 90件 |
いちばん右の72306は、8月10日に書いた初代プレイステーションの噂の番号です。あちらは名前とテーマだけが空欄で、ピース数も価格もバーコードまで入っていました。同じ「名前のない番号」でも、中身の濃さはまったく違います。
ドラゴンボールの9番号に入っているのは、番号と「2027年」だけ。リーク側は対象年齢まで語っているのに、カタログはその年齢すら持っていません。少なくとも「9+」「18+」といった数字は、このカタログを見て書けるものではありません。
この一致は「裏付け」ではありません。Brimagaのカタログは Brickset を取り込み元のひとつにしており、同じ数字を2か所で見ているだけの可能性があります。ここで確かめられるのは「カタログ運用の上でこの9つの番号が存在すること」までで、それが何の製品なのかは何も保証しません。時刻も同じで、Brimagaがこの9番号を最初に取り込んだのは日本時間8月13日6時1分、海外メディアがリストを報じたのも現地の8月13日です。この2つからどちらが先かは決められません。
同じ日に登録された23件のうち、テーマが付かなかったのは9件だけ
8月13日(日本時間)の朝、Brimagaのカタログには名前のない番号が23件まとめて入りました。内訳はこうです。
テーマが付かなかった9件が、噂の9セットと1つ残らず同じ番号でした。上流のデータベースが、この9つだけを既存のどのテーマにも入れられていない、という状態です。8月14日に書いた2027年カタログの記事でも、テーマ未設定の番号は「上流でも tbd」でした。新しい枠が要る番号は、こういう姿で先に現れます。
72xxx台でテーマが無いのは、今月話題になった噂だけ
もう一段引いて、番号帯そのものを見ます。72xxx台はゲームやアニメ系のライセンス製品が並ぶ帯です。カタログにある67行を、テーマごとに並べるとこうなります。
| テーマ | 番号の範囲 | 行数 | うち名前なし |
|---|---|---|---|
| ネックスナイツ | 72001〜72006 | 6 | 0 |
| スーパーマリオ | 72031〜72061 | 25 | 7 |
| ポケモン | 72150〜72185 | 22 | 3 |
| (未設定) | 72306〜72368 | 9 | 9 |
| シュレック | 72421〜72423 | 3 | 2 |
| KPop Demon Hunters | 72537〜72538 | 2 | 1 |
テーマが1つも付いていない区画は、72306〜72368の9行だけです。しかもその9行は、72306が初代プレイステーションの噂、残り8つがドラゴンボールの噂──今月Brimagaが記事にした2件の噂で、ちょうど全部です。
証明にはなりませんが、どちらも既存ラインの続き番号ではないという観察はできます。
神龍だけは「アイコン」に入っていて、「欲しい」も一桁違う
11390は7月11日にカタログへ入っていて、テーマは既にアイコン(グループは「モデル製作」)が付いています。11xxx台はアイコン/ボタニカルの帯なので、番号から自動的に決まったとも読めます。
差が出たのは「欲しい」の数です。11390は60件、8月13日に入った9番号は4〜6件でした。ただし11390は1か月早く登録されているので、時間の差が効いている可能性のほうが高いと見ています。同じ帯の名前なし番号(11387・11391・11392・11395)も50〜65件で、11390だけが突出しているわけではありません。

神龍が本当に1,760ピースなら、ニンジャゴーの大型ドラゴン71822(写真・1,717ピース)をわずかに上回る規模になります。海外メディアがこの2つを並べているのは、そういう理由です。
もし実現したら、日本にとって何が「初」になるのか
ここは慎重に書きます。レゴにアニメ原作のテーマが無かったわけではありません。
- レゴ ワンピース(2025年〜):レゴジャパンの発表文は「Netflixとトゥモロー・スタジオが手がける実写ドラマシリーズ『ONE PIECE』にインスパイアされたもの」と書いています。第2弾の発表文にいたっては「尾田栄一郎氏によるマンガを原作としたNetflixシリーズ実写版」で、原作とレゴの間に実写化が1段挟まっていることを、レゴジャパン自身が明記しています。
- レゴ スーパーマリオ/ポケモン/ソニック/どうぶつの森:いずれもゲーム由来のフランチャイズです。
- ニンジャゴー/モンキーキッド:レゴ自身のオリジナルで、ライセンス作品ではありません。
2008年に4セットだけ出た「Speed Racer」(日本の『マッハGoGoGo』が原作)も、同年のハリウッド実写映画版に合わせてワーナー・ブラザースと組んだ製品でした。発売は2008年4月から12月までの9か月間だけです。日本の作品がレゴになるとき、これまでは実写化を経由してきた、と言えます。
だから、もしドラゴンボールが噂どおりに出れば、日本の漫画・アニメそのものを題材にしたレゴのテーマという位置づけになりえます。ただし現時点で公式発表は一切無いので、断定はできません。

2026年は、テレビアニメ放送40周年の年
日本側の時計も見ておきます。東映アニメーションの公式発表によれば、テレビアニメ『ドラゴンボール』の放送開始は1986年2月26日。2026年は放送40周年の年に当たります。
神龍が11月に出るという噂は、この40周年の年内に間に合わせる日程です。もっとも、レゴがそう考えているという証拠はどこにもありません。日付が並ぶ、という以上のことは書けません。
日本ではいくらになるのか(試算)
日本の読者がいちばん知りたいのはここだと思うので、手元の実測から試算します。物差しに使うのは、いま日本と米国の両方で売られているレゴ ワンピース12セットの実価格です(8月16日時点・日本は税込、米国は税抜)。
| セット | 米国 | 日本 | 1ドルあたり |
|---|---|---|---|
| フーシャ村 75636 | $29.99 | ¥4,980 | ¥166.1 |
| バギーのサーカス小屋 75637 | $54.99 | ¥8,280 | ¥150.6 |
| アーロンパークの戦い 75638 | $79.99 | ¥12,480 | ¥156.0 |
| ゴーイングメリー号 75639 | $139.99 | ¥21,980 | ¥157.0 |
| バラティエ 75640 | $329.99 | ¥52,980 | ¥160.6 |
| Dr.ヒルルクの隠れ家 75641 | $29.99 | ¥4,980 | ¥166.1 |
| スモーカー大佐との対決 75642 | $69.99 | ¥9,980 | ¥142.6 |
| トニートニー・チョッパー 75643 | $69.99 | ¥11,980 | ¥171.2 |
| ドリーとブロギー 75644 | $79.99 | ¥13,980 | ¥174.8 |
| ドラム城の戦い 75645 | $109.99 | ¥16,980 | ¥154.4 |
| ガープ中将の海軍戦艦 75646 | $179.99 | ¥29,980 | ¥166.6 |
| ゴムゴムの実 75647 | $69.99 | ¥11,980 | ¥171.2 |
中央値は1ドルあたり¥163.3、幅は¥142.6〜¥174.8です。税抜に直すと中央値は¥148.5で、7月29日に105セットで出した全体の中央値¥150.6とほぼ同じでした。ワンピースは特別に高くも安くもない、標準的な帯にいます。
この帯を噂の約200ドルに当てると、神龍の日本価格はおよそ¥28,500〜¥35,000、中央値なら¥32,700あたりになります。
これは試算であって予想ではありません。そもそも約200ドルという数字自体が噂で、レゴは何も発表していません。加えて日本価格はドル価格から計算されるものではなく、同じ$69.99のワンピースが¥9,980と¥11,980に割れている(上の表の75642と75643)ことがそれを示しています。
発売日は日本も同じ日か
もうひとつ実用的な論点です。ワンピースの前例では、日本は世界と同じ日でした。
| 予約開始(日本) | 発売日 | |
|---|---|---|
| 第1弾5種(2025年) | 2025年6月5日20時 | 2025年8月1日(日本・世界とも) |
| 第2弾7種(2026年) | 2026年4月9日 | 2026年8月1日(日本・世界とも) |
どちらもレゴジャパンのプレスリリースに書かれている日付です。世界側の発売日は海外メディアの製品一覧(どちらも8月1日)で確認しました。2年とも8月1日で、日本だけ遅れることはありませんでした。
ドラゴンボールが噂どおり2027年4月なら、日本も同じ4月になる可能性はあります。ただしテーマが違えば運用も違うので、そこは分かりません。

次の答え合わせは、10月8日のニューヨーク
海外メディアは「ニューヨーク・コミコンで動きがあるかもしれない」と書いています。実際、ドラゴンボール公式サイトは特設ページを出していて、日程はこうなっています。
- 会期:2026年10月8日(木)〜11日(日)・現地時間
- 会場:Javits Center, NYC
- 時差:現地はこの時期サマータイムで、日本との差は13時間。現地の午前10時が日本時間の同日23時にあたるので、日本から追うなら8日の夜から連日深夜がその時間帯になります
ただし、ここで期待を煽らないために書いておきます。公式サイトのブランド一覧に、レゴの名前はありません(8月16日時点)。掲載されているのは、アニメ『ドラゴンボール超 ビルス』、ゲーム(Xenoverse・LEGENDS・ドッカンバトル・激震スクアドラ)、カードゲーム、そして S.H.Figuarts・一番くじ・BANPRESTO・ガシャポンといったフィギュア/玩具ブランドです。現時点で公表されている出展にレゴは含まれていません。
なお、この公式ページには不整合もあります。英語版ニュースの本文は「October 8th to 11th」と書いているのに、同じページの会場情報の欄は「October 17th(Thu) - 20th(Sun), 2024」のままです。日程はニューヨーク・コミコン公式(10月8〜11日)と日本語版の特設ページ(2026年10月8日〜11日)で確認しました。
コレクター視点:ミニフィグで来るかどうかが、いちばん大きい
最後に、Brimagaのデータから見た「これが実現したときに何が変わるか」を書きます。
リークは「悟空・フリーザ・ギニュー特戦隊の新規造形のミニフィグ」と伝えています。ここが日本のIPとしては大きな分かれ目です。
Brimagaのミニフィグ図鑑(17,148体)で、日本の作品に由来するテーマのフィギュア数を数えるとこうなります。
| テーマ | 図鑑の登録数 | 開始年 |
|---|---|---|
| Speed Racer | 14体 | 2008年 |
| どうぶつの森 | 27体 | 2024年 |
| ワンピース | 25体 | 2025年 |
| スーパーマリオ | 0体 | 2020年 |
| ポケモン | 0体 | 2026年 |
マリオとポケモンが0体なのは、あちらがブロック造形のキャラクターで、そもそもフィギュアの土俵に乗っていないからです(7月30日の記事で書いたとおりです)。逆にワンピースは、1年・2弾で25体が積み上がりました。
ドラゴンボールがミニフィグで来るなら、この列にまとまった数が一気に足されることになります。マリオ・ポケモン型なら、数字はほとんど動きません。組み立て式ベジータ(72368)とミニフィグ入りのプレイセットが同居する噂の構成は、両方が混ざる可能性を示しています。
いま読者ができることは、正直なところ多くありません。
- 買えるものはまだ無い。レゴからの発表がゼロなので、レゴ製品としての予約も存在しません。9つの番号は名前すら決まっていません。
- 「レゴ ドラゴンボール」を名乗る出品を見かけたら、何の商品なのかを確かめてから。上のとおり公式発表は無い段階です。
- 注目するのは10月と11月。神龍が噂どおり11月なら、その前に何らかの形で表に出るはずの時期に入ります。
Brimagaとしては、10月のニューヨーク・コミコンと、11月の神龍の週に、この記事の答え合わせをする予定です。今回書いた「カタログには2027年しか入っていない」という状態が、そのときどこまで埋まっているか──それ自体が、この噂の確度を測るいちばん正直な物差しになります。
※LEGO(R)はレゴグループの商標です。『ドラゴンボール』は集英社・バード・スタジオ・東映アニメーション、その他の作品名・キャラクター名は各権利者の商標または著作物です。本記事はレゴグループおよび各権利者とは関係のない非公式の情報記事で、掲載した番号・価格・時期・セット名はいずれも未発表の噂を含み、正式発表で変更されうるものです。






















