BRIMAGA
コラム2026/7/30 公開8分で読めます

レゴのミニフィグに“いちばん多くなった”キャラは誰か ── 17,068体の図鑑を全部数えたら、1位はやっぱりバットマンだった

甲斐ショウジ甲斐ショウジ· Brimaga 編集長
この記事のポイント

ある俳優が「いちばん多くレゴになった人」だという話題が海外で盛り上がっていた。では“キャラクター”で数えるとどうなるのか。Brimagaのミニフィグ図鑑にある17,068体を、キャラ名で全部数えてみた。1位はバットマンで110種。上位はハリー・ポッターとスター・ウォーズがほぼ独占していて、日本発の顔ぶれがどこに食い込むかも見えてきた。

レゴ バットマンのミニフィギュア(歴代最多のキャラ)
目次
  1. 数え方:名前の「頭」で束ねる
  2. 「汎用フィグ」を入れると、1位は“名もなき男”になる
  3. 数え方その2:「全部のコスチューム」で数えると
  4. 日本の顔ぶれは、どこにいる?
  5. コレクター視点:この数字が相場につながるところ
  6. まとめ

先日、海外のレゴ系メディアで「いちばん多くレゴのミニフィグになった俳優は誰か」というランキングが話題になっていた(ロバート・ダウニー・Jrがアイアンマンとして上位に来る、という趣旨だ)。面白い切り口だが、俳優ではなくキャラクターで数えたらどうなるのか。そして、その数え方は本当に一通りなのか。

Brimagaのデータベースには、レゴのミニフィギュアが17,068体登録されている(1975年から2026年まで/Rebrickableのカタログに基づく)。この全部を、キャラクター名で数えてみた。結論から言うと、1位はバットマンで110種。だが面白いのはその先で、「何をもって"同じキャラ"と数えるか」で順位が動く。

数え方:名前の「頭」で束ねる

レゴのミニフィグの名前は、たいてい「キャラ名, 服装や仕様の説明」という形をしている。たとえば「Batman, Black Suit, Black Cape and Cowl(バットマン、黒スーツ、黒マント)」のように。

そこで今回は、名前のカンマより前(キャラ名の部分)だけを取り出して、同じキャラ名がいくつあるかを数えた。「バットマン、黒スーツ」も「バットマン、灰色スーツ」も、キャラ名は同じ「バットマン」なので1体ずつバットマンに数える、というやり方だ。

この方法で、キャラ名(役割名の汎用フィグは除く。後述)の上位はこうなった。

順位キャラミニフィグの種類数作品
1バットマン110DC
2ハリー・ポッター92ハリー・ポッター
3ルーク・スカイウォーカー65スター・ウォーズ
4ハーマイオニー・グレンジャー49ハリー・ポッター
5ハン・ソロ47スター・ウォーズ
6ロン・ウィーズリー44ハリー・ポッター
7オビ=ワン・ケノービ41スター・ウォーズ
8アナキン・スカイウォーカー29スター・ウォーズ
8スパイダーマン29マーベル
10ダース・ベイダー27スター・ウォーズ
10ドラコ・マルフォイ27ハリー・ポッター
10レイア姫27スター・ウォーズ

バットマンが2位のハリー・ポッターに18種の差をつけて独走している。しかもバットマンは、DC作品でただ一人この上位に食い込んでいる(次のDCキャラは、ずっと下のジョーカーやロビン)。「レゴといえば」の顔として、20年で110種というのは頭ひとつ抜けている。

豆知識

レゴ バットマン™が始まったのは2006年。以来20年で110種というペースは、Brickset や Brickipedia でも「名前付きキャラとして歴代最多」と紹介される、よく知られた事実です。今回の全数集計でも、それが裏づけられました。

そして2位以下は、ハリー・ポッターとスター・ウォーズのほぼ独占だ。上位12枠のうち、ハリー・ポッター勢が4枠(ハリー・ハーマイオニー・ロン・ドラコ)、スター・ウォーズ勢が6枠(ルーク・ハン・オビ=ワン・アナキン・ベイダー・レイア)。長く続く版権シリーズの主要キャラは、シリーズが続くほど新しい服装・場面で作り直され、種類が積み上がっていく。

ハリー・ポッターのミニフィグの一例(レゴのミニフィギュア)。単体キャラとしては92種で全体2位、しかも上位10キャラのうち5枠を『ハリー・ポッター』勢が占める
ハリー・ポッターのミニフィグの一例(レゴのミニフィギュア)。単体キャラとしては92種で全体2位、しかも上位10キャラのうち5枠を『ハリー・ポッター』勢が占める

「汎用フィグ」を入れると、1位は“名もなき男”になる

ひとつ断っておくと、上の表からは役割名の汎用フィグを除いている。というのも、キャラ名で素直に数えると、実は1位はキャラクターですらないからだ。

「キャラ名」種類数
Man(男性)704
Woman(女性)376
Knight(騎士)239
Policeman(警官)172
Racer(レーサー)147

シティやお城シリーズに入っている名前のない一般人は、「Man」「Woman」といった総称でカタログ登録されている。その数、男性だけで704体。レゴのミニフィグでいちばん多いのは、実は特定のヒーローではなく“名もなき市民”という、なんとも味わい深い結果になる。今回のランキングは、こうした汎用フィグを除いた「固有名を持つキャラ」に絞ったものだ。

同じ理由で、スター・ウォーズの「アストロメク・ドロイド」(72種)「クローン・トルーパー」(43種)「ストームトルーパー」(32種)も、今回は“キャラ”ではなく“兵種・機種”として上の表から外している。もし入れれば、アストロメク・ドロイドはハリー・ポッターとルークの間に割り込む多さだ。

数え方その2:「全部のコスチューム」で数えると

ここからが本題だ。上の数え方には、ひとつ落とし穴がある。「同じキャラの別の姿」を、別キャラとして落としてしまうことだ。

いちばん分かりやすいのがアイアンマンだ。「アイアンマン」という名前ちょうどのミニフィグは、実は7種しかない。ところが名前に「Iron Man」を含むミニフィグを全部数えると、58種ある。差の51種はどこにいるのかというと、「アイアンマン マーク3」「マーク42」…といったアーマー違いが、それぞれ別の名前で登録されているのだ。

アイアンマンのミニフィグの一例(レゴのミニフィギュア)。「アイアンマン」という名前だけなら7種だが、マーク3・マーク42…とアーマーごとに数えると58種になる
アイアンマンのミニフィグの一例(レゴのミニフィギュア)。「アイアンマン」という名前だけなら7種だが、マーク3・マーク42…とアーマーごとに数えると58種になる

つまり冒頭の「俳優ランキング」でロバート・ダウニー・Jrが上位に来るのは、このアーマーを全部その人の担当作として数えているからで、キャラ名だけで数える今回の方法とは土俵が違う。同じことはスパイダーマンにも言える(名前ちょうどは29種だが、マイルズや各スーツまで含めると64種)。

では、この「全コスチューム込み」で数え直したら1位は変わるのか。

キャラ名前ちょうど名前に含む(全コスチューム込み)
バットマン110121
ハリー・ポッター9299
ルーク・スカイウォーカー6567
スパイダーマン2964
アイアンマン758

バットマンは、どちらの数え方でも1位のままだ(110→121)。バットマンは「バットマン」という名前のまま服だけ変える版が多く、別名の派生が少ないぶん、数え方に左右されにくい。逆にアイアンマンやスパイダーマンは、数え方しだいで順位が大きく動く。「いちばん多いキャラ」という問いは、実は"何を1種と数えるか"の問いでもある、というのがこの記事のいちばん面白いところだ。

日本の顔ぶれは、どこにいる?

日本のファンとして気になるのは、和製・日本人気の顔ぶれがどこにいるか、だろう。ここには、はっきりした傾向が出た。

まず、ポケモンやマリオは、このランキングにほとんど出てこない。 理由は単純で、レゴのポケモンやスーパーマリオはミニフィグではなくブロックで組む造形が中心だからだ。ピカチュウで検索してもミニフィグは0体。ゲーム系の人気キャラは「ミニフィグの数」という土俵にはあまり乗らない。

いっぽうで、ニンジャゴーは別格だ。日本の忍者に着想したこのオリジナルシリーズは、シーズンごとにヒーローの新バージョンを出し続けるため、変種が非常に多い。名前ちょうどで数えてもカイ40種・ゼン35種・ロイド31種と上位クラスで、季節ごとの派生(レガシー、ゴールド、デジタル化…)まで含めると、ロイド1人で90種を超える。忍者6人を合わせれば、版権キャラのどれをも上回る"量産キャラ"だ。

モンキー・D・ルフィのミニフィグ(レゴのミニフィギュア)。2025〜2026年に5種が登場した、上位常連とはまったく毛色の違う新顔
モンキー・D・ルフィのミニフィグ(レゴのミニフィギュア)。2025〜2026年に5種が登場した、上位常連とはまったく毛色の違う新顔

そして2025〜2026年の新顔が、ワンピースのモンキー・D・ルフィ(5種)。まだ数は少ないが、日本で絶大な人気を持つIPがついにミニフィグの土俵に上がった。上位に並ぶのが20年選手のバットマンやスター・ウォーズ勢であることを思えば、ルフィがこの先どこまで種類を伸ばすかは、ワンピースのレゴを追ううえでの楽しみになる。

コレクター視点:この数字が相場につながるところ

1. 「多い」は「集めやすい」ではない。 バットマンが110種あるということは、全部そろえようとすると110種を追うということでもある。しかも種類が多いキャラほど、その中の一部だけが極端に希少になりやすい(初期セット限定・入手困難な非売品など)。海外にはバットマンのミニフィグだけの相場ランキングが成立するほどで、種類の多さは"沼の深さ"でもある。

2. 「兵種」と「キャラ」は集め方が違う。 ストームトルーパーやクローン・トルーパーのような兵種は、1体を愛でるより同じものを複数そろえて隊列を組む(アーミービルド)対象になりやすい。同じ「数が多い」でも、バットマンのような"バリエーション収集"とは相場の動き方が別物だ。

3. 数え方を決めておくと、コレクションの目標が決まる。 「アイアンマンを集める」と言ったとき、マーク3もマーク42も集めるのか、それとも"素のアイアンマン"だけでいいのか。今回見たとおり、その線引きで対象は7種にも58種にもなる。自分の中で"何を1体と数えるか"を決めておくと、際限のない収集に区切りをつけやすい。

まとめ

  • Brimagaのミニフィグ図鑑17,068体(1975〜2026年)をキャラ名で全数集計。最も多くミニフィグ化されたキャラは、110種のバットマン
  • 2位以下はハリー・ポッター(92)とスター・ウォーズ(ルーク65・ハン47・オビ=ワン41…)がほぼ独占。上位12枠のうち10枠がこの2作品
  • ただし汎用フィグまで入れると1位は"名もなき男(Man・704種)"。今回は固有名キャラに絞った
  • 数え方で順位は動く。アイアンマンは「アイアンマン」名なら7種、全アーマー込みなら58種。それでもバットマンはどちらの数え方でも1位(110→121)
  • 日本の顔ぶれ: ポケモン・マリオはミニフィグではなくブロック造形なので不在。ニンジャゴーは派生込みでロイド90種超の量産キャラ、ワンピースのルフィは2025〜26年に登場した5種の新顔

※本記事の集計は、Brimagaのデータベースにあるミニフィギュア17,068体(Rebrickableのカタログに基づく/初出年1975〜2026年、2026年7月30日時点)を対象に、名前のカンマ・丸括弧より前を「キャラ名」として数えたものです。「名前に含む」は名前中に当該文字列を含む件数で、コスチューム違いの目安です。バットマンが名前付きキャラとして歴代最多である点は Brickset・Brickipedia の記載とも一致します。本文中のミニフィグ画像は Brimaga のミニフィグ図鑑のカタログ画像です。

※LEGO®、レゴ®はレゴグループの商標です。本記事はレゴグループおよび権利者とは関係のない非公式の情報記事です。文中のキャラクター名・作品名およびミニフィギュア画像の権利は、それぞれの権利者に帰属します。

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