サンディエゴ・コミコン(Comic-Con International: San Diego)が3日後に開幕する。レゴグループも例年どおり出展し、今年はニンジャゴー15周年の公式パネルが組まれている。しかも登壇者に、アニメ本編の声優陣と製品側の責任者が並ぶ。
日本のコレクターにとっての要点は2つある。ひとつは、主要な発表が日本時間7月24日(金)の未明から朝にかけて流れてくること。もうひとつは、かつてSDCCの名物だった会場限定ミニフィグが、廃止されたのではなく縮小したということ。2023年も2024年も、事前告知なしに会場で配られている。この違いは、会期中に出てくる「コミコン限定」の出品をどう見るかに直結する。
レゴ関連パネルは現地7月23日に2本。日本時間では7月24日(金)の午前3:00と午前6:15。会場限定ミニフィグについては、2026年ぶんの事前告知は現時点でありません。
パネルは現地7/23に2本 ── 日本時間に直すと7/24
| 予定 | 現地(PDT) | 日本時間 | 部屋 |
|---|---|---|---|
| プレビューナイト | 7/22(水)18:00〜 | 7/23(木)10:00〜 | — |
| Star Trek: The Collector Frontier | 7/23(木)11:00〜12:00 | 7/24(金)3:00〜4:00 | Room 5AB |
| LEGO NINJAGO Celebrates: 15 Years and Counting | 7/23(木)14:15〜15:15 | 7/24(金)6:15〜7:15 | Room 6BCF |
本会期は7月23日(木)〜26日(日)、会場は San Diego Convention Center。レゴのブースは #2829(スター・ウォーズ/マーベルの各ブース付近)と報じられている。
なお、この2本について公式配信の告知は出ていない。日本にいる読者が6時15分に起きて中継を見る、という話ではなさそうだ。実際にできるのは、7月24日の朝に主要なレゴ系メディアやXの速報を確認すること。時差を把握しておく意味は「起きる時刻」ではなく「いつ情報が出揃うか」にある。
ニンジャゴー15周年パネル:製品責任者が登壇する
登壇者は、ロイド役の Sam Vincent、カイ役の Vincent Tong、ウー先生役の Paul Dobson、アリン役の Deven Mack、ソラ役の Sabrina Pitre、ワイルドファイア役の Kazumi Evans というシリーズの声優陣に加え、『ドラゴンライジング』のヘッドライター Kevin Burke と Chris "Doc" Wyatt。数百話から選んだ名場面の振り返りと、この日のために書き下ろされた新規シーンの朗読が予告されている。
コレクターとして見逃せないのは、ここに製品側の人間が入っていることだ。レゴエンタテインメントのエグゼクティブプロデューサー Pamela Keller と Ryan Burns、そしてニンジャゴーのプロダクト責任者 Nigel Kong が登壇し、「ニンジャゴーの今後についての大きな発表」を行うと告知されている。
アニメの話だけならプロダクト責任者は要らない。製品ラインの話が出る可能性は高いと見ておいていい(ただし何が出るかは正式発表を待つ必要がある)。
スター・トレックのほうは3時間早い
同じ7月23日、レゴのスター・トレック関連はマジック:ザ・ギャザリングとの合同パネル「Star Trek: The Collector Frontier」で扱われる。日本時間では午前3時と、ニンジャゴーより3時間早い。レゴ単独枠ではなく他社と同じコマに入っている点は、扱いの規模感の目安になる。
このパネルについては exclusive reveals(初公開) が告知されており、第2弾とされる「エンタープライズ艦橋」(型番11385とされるが、レゴは未発表)がここで出るのではないか、と複数のレゴ系メディアが見ている。セットの中身は別記事にまとめた。
なお会期中は、レゴとマジック:ザ・ギャザリングがホストするオフサイト展示「Star Trek: Boldly Built」(7月23〜26日・Marriott Marquis)も開かれる。トレック関連のトイを背景にした撮影スポットで、限定品の配布ではなく体験を提供するという近年の方向がそのまま出ている。
15周年の本命は、すでに店頭にある
「15周年記念」と聞くと新発表を期待したくなるが、記念モデルはすでに今年1月に発売済みだ。

レゴ公式ストア(日本)で確認すると、こうなっている(7月20日時点)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | ニンジャゴーシティ・オールドタウン<15周年記念モデル> |
| セット番号 | 71861 |
| 価格 | ¥52,980 |
| ピース数 | 4,851 |
| ミニフィグ | 23体 |
| 対象年齢 | 14+ |
| 状態 | 在庫あり・「限定」バッジ・購入上限3 |
注目したいのはミニフィグ23体という構成だ。価格を単純にフィグ数で割ると1体あたり約2,300円になるが、この金額には4,851ピースの建物ぶんも含まれている。つまりフィグの実質的な単価はこれより低く、フィグ目当ての購入でも数字として成立する構成だ。
ミニフィグ数はレゴ公式が23体、Bricksetは24体としており1体ぶん食い違う。Bricksetはさらに「うち18体が他セット未収録」としているが、これは「このセットのために新規設計された」という意味ではなく「他のセットに入っていない」という集計上の定義。レゴ公式が記念フィグとして打ち出しているのは初代スピン術師や幼少期のウーなど数体である。
パネルで語られる「15年」の実体がこのセットなので、発表を追う前に現物を見ておくと話が入りやすい。
会場限定ミニフィグは「消えた」のか
ここから、その限定ミニフィグの話をする。結論から言うと、廃止ではなく縮小だ。
2010年代を通じて、レゴはSDCCの会場でそのイベントでしか手に入らない限定ミニフィグを配っていた。専用のブリスターパッケージ入りで、入手方法はレゴブースを訪れるか、抽選(ラッフル)に当たるか。つまりサンディエゴに物理的にいることが条件だった。当然ながら二次流通では高値がつき、いまも数千ドル規模で語られる個体がある(金額は後述)。
年ごとの実態を並べると、話が変わる
「2022年にレゴは初めて限定ミニフィグを用意しなかった」という報道(Jay's Brick Blog・2022年7月22日)はよく引かれる。ただしそこで止めると事実を取り違える。翌年以降を追うと、こうなっている。
| 年 | 会場限定ミニフィグの配布 | 内容 |
|---|---|---|
| 〜2019 | あり | ブリスター入り。ブース配布または抽選 |
| 2020 | — | 対面開催が中止。限定品はオンライン販売に振り替え |
| 2021・2022 | なし | — |
| 2023 | あり | Baby Riyu(目が光る派生版)をニンジャゴーのサイン会で無料配布。Brickbuster Video のトルソーも |
| 2024 | あり | LEGO Masters のサイン会限定トルソー等。一般参加者は入手不可 |
| 2025 | なし | ポップバッジ・ガイドブック・スワッグパック |
2023年については、Jay's Brick Blog が記事タイトルからして複数形の「SDCC 2023 限定品群」として扱っており、Baby Riyu と Brickbuster Video のトルソーの両方を紹介している(同記事にはニンジャゴーのライター Doc Wyatt 氏が Baby Riyu を「レゴ唯一のSDCC2023限定」と呼ぶ投稿も引用されているが、これは氏の見解で、記事本文の扱いとは食い違う)。2024年の LEGO Masters 関連は、BrickNerd が「非常に希少で、一般来場者には獲得できない」と書いている。
2024年の LEGO Masters については報道に食い違いがあります。BrickNerd はサイン会限定で一般参加者は入手不可としていますが、別のメディアは総数135体のうち80体がスカベンジャーハントの景品だったと報じています。希少性の根拠自体が割れているため、この年の配布規模は確定的には書けません。
つまり起きたのは廃止ではなく縮小だ。「並べば誰でも1体もらえる」規模の配布は終わり、代わりにサイン会やラッフルといった特定の場に限った、ごく少数の配布が不定期に残っている。
ただし直近の2025年は配布ゼロだった。「縮小しつつ、ゼロではない年がある」というのが2023年以降の実態に近く、今年についても期待値は低く置いておくのが妥当だろう。
その一方で、レゴがブース全体に投じるリソースは増えている。2025年のブースは「San Diego LEGO-Con」と名付けられ、20万個以上のブリックと1,500時間以上をかけたコンベンションセンターのジオラマ、来場者参加型の組み立て体験、モバイルのスカベンジャーハントで構成されていた(レゴグループ公式発表・2025年7月)。「希少な物を配る」から「その場でしかできない体験を作る」への移行は、方向としてははっきりしている。
この転換はレゴに限らない。限定品の配布は転売の温床になりやすく、抽選に外れた来場者の不満も大きい。実際、SDCCの限定フィグは無償配布品にもかかわらず、配布直後からオンラインに数百〜数千ドルで並ぶのが恒例だった。「体験」に寄せれば、少なくとも会場にいる人が確実に何かを得られる。
コレクター視点:日本にいる私たちが今年やるべきこと
発表は7月24日の朝にまとめて確認する
SDCCは「発表の場」として機能し続けている。ニンジャゴーのプロダクト責任者が登壇して「今後についての大きな発表」を予告している以上、製品ラインの情報が日本時間7月24日の朝に出てくる可能性がある。

「2026年SDCC限定」の出品は、断定も否定もせず保留する
会期中は毎年、フリマアプリやオークションに「コミコン限定」を名乗る出品が増える。ここで「今年は限定品が無いから全部偽物・便乗」と判断するのは危険だ。年次表のとおり、2023年も2024年も事前告知なしに当日配られている。現時点で言えるのは「2026年ぶんの事前告知は無い」までで、当日配布が無いことまでは意味しない。
したがって取るべき態度はこうなる。
- 会期が終わって現地レポートが出揃うまで、真贋の判断を保留する
- 過去年の限定品は年とキャラクターが特定できるので、出品写真と年式が一致するかをまず見る
- 「限定」と書いてあるだけで、配布形態(ブース配布か、サイン会限定か、ラッフルか)が書かれていない出品は、出所を質問してから判断する
2023年の Baby Riyu や2024年の LEGO Masters のように、数が極端に少ないものほど「告知されていなかった」というのが近年のパターンである。
過去の限定品の相場は、通常のセット相場とは別枠で見る
2013年前後の限定フィグは、Brick Ranker が集計した歴代ランキングでこう並んでいる。
| フィグ | 年 | 参考価値(USD) |
|---|---|---|
| Spider-Man | 2013 | $5,000+ |
| Green Arrow | 2013 | $4,400+ |
| Spider-Woman | 2013 | $2,500+ |
この表は Brick Ranker が 2021年3月に公開した集計で、現在価格ではありません。同記事自身が「市場にめったに出てこないため正確な評価が難しい」と断っています。5年前の参考値として、桁感を掴むためだけに見てください。実際に取引するなら、BrickLink等で直近の成約を確認する必要があります。
ただしこれは出品自体が稀で価格が安定しない市場であり、通常のセット相場とは別物だ。「レゴは値上がりする」という一般論の根拠にこの手の数字を持ち出すのは適切ではない。廃番と相場の関係をまとめた記事で書いたとおり、通常のセットは廃番になっても大きくは動かないほうがむしろ普通である。手持ちの評価額を知りたいなら、ランキング記事ではなくBrickLinkの直近成約を見るべきだ。
まとめ:7月24日の朝にやること
- 朝いちで主要なレゴ系メディアを確認する。 ニンジャゴーのパネルは日本時間6:15〜7:15、スター・トレックは3:00〜4:00で、いずれも朝には終わっている
- ニンジャゴーの「大きな発表」が製品ラインに及ぶかを見る。 プロダクト責任者が登壇する以上、可能性はある
- 「2026年SDCC限定」の出品は即断せず、現地レポートが出揃うのを待つ。 事前告知が無いことは、当日配布が無いことを意味しない
- 15周年モデル71861(¥52,980・4,851ピース・23体)は既に発売済み。 パネルを追う前に見ておくと話が入りやすい
※本記事のパネル情報・会期はComic-Con公式スケジュールおよび各メディアの報道に基づく2026年7月20日時点のものです。会期中に変更される可能性があります。71861の価格・在庫はレゴ公式ストア(日本)で同日に確認した現在価格であり、発売時価格ではありません。
※LEGO(R)、レゴ(R)、NINJAGO(R)はレゴグループの商標です。Comic-Con(R) および San Diego Comic-Con(R) は San Diego Comic Convention の登録商標です。本記事はレゴグループおよびComic-Con Internationalとは関係のない非公式の情報記事です。STAR TREK、MARVEL、DC、マジック:ザ・ギャザリング等の名称および製品画像の権利は、それぞれの権利者に帰属します。








