8月5日、レゴ ハリー・ポッターの新しいフラッグシップ 「魔法省<コレクターズエディション>」(76476) が正式に発表されました。3,491ピース、ミニフィグ14体、18歳以上向け。日本の公式ストアは 価格¥74,980・2026年9月1日発売(レゴ Insiders 会員の先行販売は8月29日)です。
Brimagaは7月11日に、この製品のリーク情報を記事にしています。あのとき書いた予測がどこまで当たっていたのかをまず突き合わせ、そのうえで「¥74,980は高いのか」を、コレクターズエディション7年分と日本の公式価格で測り直します。
確定スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | 魔法省<コレクターズエディション> |
| セット番号 | 76476 |
| ピース数 | 3,491 |
| ミニフィグ | 14体(+オオヤマネコの守護霊) |
| 対象年齢 | 18+ |
| サイズ | 高さ51cm × 幅35cm × 奥行15cm |
| 日本価格 | ¥74,980 |
| 海外定価 | $449.99 / £389.99 / €429.99 |
| 発売日 | 2026年9月1日(レゴ Insiders 先行は8月29日) |
| 販売 | レゴ公式ストア/レゴストア(「限定」表示) |
日本価格と発売日は、8月6日時点のレゴ公式ストア(日本)の商品ページで確認した値です。ピース数・サイズ・海外定価は Brickset のセットページと一致しています。

3つの階層に何が入っているか
海外メディアの Brick Fanatics によれば、この構成は2023年のグリンゴッツ魔法銀行 76417で使われた「階層を積む」設計を引き継いだもので、上から順にこうなっています。
- 地上(ロンドンの街) ── 地下鉄駅、赤い電話ボックス、そして公衆トイレ。ミニフィグをトイレから“流して”下の魔法省へ落とせる
- 魔法省(中央) ── アンブリッジの部屋、アーサー・ウィーズリーの部屋、ウィゼンガモット法廷、金色のエレベーター。魔法大臣コーネリウス・ファッジの巨大な掲示の下に、ダンブルドアとヴォルデモートが対峙する広間
- 神秘部(地下) ── 崩れる予言の棚(予言の間)と、シリウス・ブラックが落ちるヴェール
7月11日の記事では、海外メディアの「見たいものリスト」として 尋問法廷・アトリウム・複数のエレベーター・暖炉のネットワーク を挙げていました。法廷とエレベーターは実装されています。暖炉のネットワークは公式の発表文にも製品画像にも見当たりません。金色の像が立つ広間はアトリウムに当たりそうですが、公式もメディアもそこまでは明示していないので、断定は避けます。

ミニフィグ14体は『不死鳥の騎士団』寄り
同じく Brick Fanatics の記事によれば、封入されるのは以下の14体です。
ハリー・ポッター/ロン・ウィーズリー/ハーマイオニー・グレンジャー/アルバス・ダンブルドア/シリウス・ブラック/マッド-アイ・ムーディ/ニンファドーラ・トンクス/アーサー・ウィーズリー/キングズリー・シャックルボルト/ドローレス・アンブリッジ/ヴォルデモート卿/ルシウス・マルフォイ/アントニン・ドロホフ/アラベラ・フィッグ。
掲示に描かれている魔法大臣ファッジと、ヴェールの場面に登場するベラトリックス・レストレンジは、どちらもミニフィグとしては入っていません。同メディアは、この14体が『死の秘宝』ではなく『不死鳥の騎士団』の時系列にそろえられていると指摘しています。レゴのハリー・ポッターとして完全新規のキャラクターはドロホフとフィッグの2体だそうです。
加えて、シリーズ25周年を記念した オオヤマネコの守護霊 が付属します。守護霊のフィギュアは近年のセットに少しずつ入っており、これもその1体です。
7月11日のリーク記事の答え合わせ
Brimagaが7月11日に書いたリーク記事の記述を、正式発表と1項目ずつ突き合わせました。
| 項目 | 7月11日のリーク記事 | 正式発表 | 判定 |
|---|---|---|---|
| セット番号 | 76476 | 76476 | 一致 |
| ピース数 | 約3,491 | 3,491 | 一致(ぴたり) |
| 対象年齢 | 18歳以上 | 18+ | 一致 |
| 発売時期 | 2026年9月 | 2026年9月1日 | 一致 |
| 位置づけ | D2C(公式ストア中心の大型) | レゴ公式ストア限定 | 一致 |
| 見どころ | 法廷・アトリウム・エレベーター・暖炉 | 法廷とエレベーターは実装/暖炉は確認できず | 一部一致 |
| 米国定価 | 未確定($399.99クラスと想定) | $449.99 | 不一致 |
| 日本価格 | ¥55,000〜60,000前後と試算 | ¥74,980 | 不一致 |
8項目のうち5項目がぴたり一致、1項目が一部一致。外したのは価格の2項目でした。とくに日本価格は、試算の上限に置いた¥60,000でも 実際の¥74,980より20%低い 値でした。
なぜ価格だけ外したのか
理由は2つあります。ひとつは価格帯の見立てで、規模の近いホグズミード村 76457($399.99)を基準に置いたこと。実際にはその一段上の$449.99でした。
もうひとつがより深刻で、円に直すときの起点にした日本定価が古かった ことです。7月11日の記事では、ホグワーツ城 71043を¥66,980、ダイアゴン横丁 75978を¥62,980として計算していました。しかし8月6日時点の公式ストアで71043に付いている値段は いま¥82,980 です。2万円近く違う値を物差しにしていたので、結果が低く出るのは当然でした。
日本のレゴ製品は価格改定をまたぐと定価そのものが変わります。「発売時の日本定価」と「いまの日本定価」は別の数字です。Brimagaも過去の記事で同じ取り違えをしており、今回は自分たちの過去記事のほうが引っかかっていました。
自分たちの物差しで測り直すと、誤差0.6%だった
Brimagaは7月29日に、日本定価と米国定価がそろっている現行セット全件を突き合わせた記事を出しています。そこで作った指標が「日本定価(税込)を1.1で割り、米国定価(税抜)で割った値」= 1ドルあたりの日本価格 です。
今日あらためて集計し直すと、対象は112セットに増え、値は 最小122.6円・中央値150.6円・最大194.6円 でした(7月29日時点は105セット・中央値150.6円)。
この中央値150.6円を$449.99に当てると、449.99 × 150.6 × 1.1 = 約¥74,545。実際の¥74,980との差は 0.6% です。
| 何で計算したか | 出てくる日本価格 | 実際(¥74,980)との差 |
|---|---|---|
| 7月11日の記事の試算(古い日本定価が起点) | ¥55,000〜60,000 | −20〜27% |
| Brimagaの四分位範囲(140.6〜153.6円) | 約¥69,600〜76,000 | 実際を含む |
| Brimagaの中央値150.6円 | 約¥74,545 | −0.6% |
つまり 外していたのは為替の読みではなく、価格帯の見立てと、起点に置いた日本定価の鮮度 だったことになります。米国定価さえ分かっていれば、日本価格はかなりの精度で先に言えたわけです。
この「1ドルあたり151.5円」は為替レートではありません。関税・輸送・国内の流通コストが全部乗った結果を、便宜的に1ドルあたりに割り戻した数字です。実際、同じ$449.99でも日本価格は一致しません ── Koenigsegg Sadair's Spear メガカーと McLaren P1 はどちらも$449.99ですが、日本ではともに¥78,980(1ドルあたり159.6円)。魔法省の151.5円のほうが、ドル価格に対しては控えめな設定です。
歴代コレクターズエディションの値段
ハリー・ポッターのコレクターズエディションは、2021年から 6年連続で9月1日前後に1作 というリズムで出続けています。9月1日は、原作でホグワーツ特急がキングス・クロス駅を出発する日。この習慣はコレクターズエディションより前からあり、ホグワーツ城 71043(2018年9月1日)とダイアゴン横丁 75978(2020年9月1日)も同じ日に発売されています。
| 発売 | セット | 番号 | ピース | 米国定価 | 1ピース単価 | 販売終了 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2020/9/1 | ダイアゴン横丁 | 75978 | 5,544 | $449.99 | 8.1¢ | 2025/12/31(終了) |
| 2021/9/2 | ホグワーツのアイコン CE | 76391 | 3,010 | $299.99 | 10.0¢ | 2025/12/31(終了) |
| 2022/8/31 | ホグワーツ特急 CE | 76405 | 5,129 | $499.99 | 9.7¢ | 2024/12/31(終了) |
| 2023/9/1 | グリンゴッツ魔法銀行 CE | 76417 | 4,803 | $429.99 | 9.0¢ | 2026/7/31(終了) |
| 2024/9/1 | 隠れ穴 CE | 76437 | 2,405 | $259.99 | 10.8¢ | 2026/12/31(予定) |
| 2025/9/1 | ホグズミード村 CE | 76457 | 3,228 | $399.99 | 12.4¢ | 未定 |
| 2026/9/1 | 魔法省 CE | 76476 | 3,491 | $449.99 | 12.9¢ | 未定 |
発売日・ピース数・単価はいずれも Brickset のセットページの値です(ダイアゴン横丁はコレクターズエディションを名乗っていませんが、この系譜の起点にあたるので並べました。2026年1月には賢者の石 76466も出ており、これは9月の枠とは別の追加です)。
この表がいちばん雄弁です。1ピースあたりの米国定価は、2023年のグリンゴッツの9.0セントから、今回の12.9セントへ約1.4倍 になりました。
そして同じ$449.99という値札で比べると、2020年のダイアゴン横丁は5,544ピース、今回の魔法省は3,491ピース ── 2,053ピース、率にして37%少ない ことになります。Brickset はダイアゴン横丁の$449.99を物価調整すると現在の$459相当と表示しており、実質的にもほぼ同じ値段です。海外の掲示板が価格に厳しい反応を見せているのは、この比較が誰の目にも見えているからでしょう。

日本で並べると、単価はこうなる
日本の公式ストアに現在並んでいるコレクターズエディション4作を、日本価格そのままで並べるとこうなります(8月6日時点)。
| セット | 番号 | ピース | 日本価格 | 1ピース単価 | 1ドルあたり |
|---|---|---|---|---|---|
| 賢者の石 CE | 76466 | 1,571 | ¥27,980 | ¥17.8 | 149.6円 |
| 隠れ穴 CE | 76437 | 2,405 | ¥45,980 | ¥19.1 | 160.8円 |
| ホグズミード村 CE | 76457 | 3,228 | ¥66,980 | ¥20.7 | 152.2円 |
| 魔法省 CE | 76476 | 3,491 | ¥74,980 | ¥21.5 | 151.5円 |
小さいセットほど単価が高くなるのが普通なので、大きいはずの魔法省が単価でも最上位に来ている のは目を引きます。参考までに、同じ棚にあるホグワーツ城 71043は6,020ピースで¥82,980=1ピース¥13.8。魔法省の¥21.5とは1.6倍の開きがあります。
ただし、ミニフィグ14体ぶんの価値がピース単価には表れないことは差し引いて見る必要があります。ホグワーツ城はマイクロスケールで城全体を作る性格の違うセットで、同じ土俵で単価を比べるものではありません。「単価が高い=割高」と単純には言えないということです。

相場:廃番したコレクターズエディションはいくらになっているか
Brimagaが追跡している国内モール(楽天・Yahoo!ショッピング)の出品から、在庫ありのものだけ を対象に最安値を取りました。誤マッチによる極端な安値を弾くため、2番目の価格も併記しています。
| セット | 状態 | 国内最安(在庫あり) | 2番目 | 観測日 |
|---|---|---|---|---|
| ホグワーツ特急 CE 76405 | 2024/12末で終了 | ¥117,999 | 在庫あり1件のみ | 7/29 |
| グリンゴッツ CE 76417 | 2026/7末で終了 | ¥103,655 | ¥103,900 | 8/4 |
| ホグワーツのアイコン CE 76391 | 2025/12末で終了 | ¥47,791 | ¥48,422 | 7/29 |
| ホグズミード村 CE 76457 | 現行 | ¥66,980(定価) | 在庫あり1件のみ | 8/1 |
| 隠れ穴 CE 76437 | 現行 | ¥45,980(定価) | ¥50,000 | 8/3 |
| 賢者の石 CE 76466 | 現行 | ¥22,144 | ¥22,144 | 8/4 |
現行の3作のうち2作は、モールでも公式と同額のままです(どちらもベネリック レゴストア楽天市場店)。値引きが入っているのは賢者の石だけで、定価¥27,980に対して約21%引き。現行のコレクターズエディションをモールで安く買える余地は、いまのところ限定的 です。
一方、終了した3作は水準が明確に上がっています。とくに 先月末に公式ストアから消えたグリンゴッツは10万円台 です(Brimagaは7月26日の7月31日終了予定124セットの記事でもこのセットを追っていて、当時の国内最安は¥103,900でした)。
ここで海外の相場サイトの数字をそのまま使わないでください。Brickset が表示する「新品の現在価値」は、グリンゴッツが約¥68,385、ホグワーツ特急が約¥77,145(8月6日時点・同サイトの円表示)。国内モールの実勢はそれぞれ1.5倍ほど上にあります。海外の指標はドル建ての取引を円に換算した値で、日本国内で新品を買うときの値段とは別物です。
ただし「コレクターズエディションなら必ず上がる」わけでもありません。ホグワーツのアイコン 76391は$299.99スタートで、終了から半年以上たったいまも国内最安¥47,791。上の2作とは明らかに水準が違います。7月11日のリーク記事でも書いたとおり、廃番後に伸びるのは需要の厚い銘柄だけ という構図はここでも変わりません。
コレクター視点:この値段をどう受け止めるか
買うと決めているなら、判断ポイントは日付です。 一般発売は9月1日ですが、レゴ Insiders 会員は8月29日から買えます。同じ8月29日には、Brimagaが7月31日に取り上げたミニ・ホグワーツ城 40975も登場し、その日から「Back to Hogwarts」の販促期間に入ります。大型セットの購入特典が同時に走ることが多い時期なので、公式ストアの特典欄を確認してから注文したほうがいいでしょう。
迷っているなら、単価の推移をどう読むかです。 9.0セントだった2023年のグリンゴッツはもう買えず、その水準は当面戻ってこないとみるのが自然です。一方で12.9セントという単価は、ミニフィグ14体と3階層の構造を含んだ値でもあります。ピースだけの勘定で切り捨てるか、内容で取るかは分かれるところです。
相場目的なら、急ぐ理由は薄そうです。 過去のコレクターズエディションは終了までに2年4か月〜4年4か月(76405が2年4か月、76391が4年4か月)かかっています。魔法省も、少なくとも2027年いっぱいは公式で買える可能性が高い。実際、7月31日で終わったグリンゴッツも発売から2年11か月ありました。定価で買える期間が長いぶん、発売直後に慌てて確保する必要は小さいと考えられます。
関連: 魔法省 76476 の製品ページ / 7月11日のリーク記事 / 日本価格はドルから計算できない・全数分析 / 製品データベースで相場を見る
出典: レゴ公式ストア(日本)76476 / レゴ公式ストア(米国)76476 / Brickset(発表記事) / Brickset(76476のセットデータ) / Brick Fanatics(構成とミニフィグ)
※価格・在庫・発売日は8月6日時点の実測です。国内モールの相場は変動します。LEGO(R)はレゴグループ、ハリー・ポッターおよび関連する名称は各権利者の商標です。本記事は各社と提携するものではありません。
















