Brimagaは、世界39万人超のファンコミュニティ「Brickset」の「欲しい(ウィッシュリスト登録)」「持ってる(コレクション登録)」の集計を、1万6,000点以上のセットぶん毎日記録しています。1日ぶんの数字は“今の人気の順位”しか教えてくれませんが、日をまたいで差を取ると、別のものが見えてきます。「いま、世界が急に欲しがり始めたのは何か」です。
この記事では、直近1週間(2026年7月5日→7月12日)で「欲しい」の増加数がいちばん大きかったセットを算出しました。同じ集計は世界LEGO動向ページの先頭「今週の急上昇」でも毎日更新しています。
今週の急上昇 TOP12
「欲しい」が7日間で増えた人数(Δ)の多い順です。カッコ内は7/5→7/12の登録者数の変化です。
| 順位 | セット | テーマ | 増えた「欲しい」 | 7/5→7/12 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ボバ・フェット(75455) | スター・ウォーズ | +216人 | 726→942 |
| 2 | ハンギング・ゴールデンポトス(11512) | ボタニカル | +204人 | 505→709 |
| 3 | ダークフラワー・アレンジメント(11513) | ボタニカル | +168人 | 276→444 |
| 4 | E.T.(21370) | アイデア | +150人 | 284→434 |
| 5 | ハロウィン・パンプキンランタン(40872) | シーズナル | +100人 | 167→267 |
| 6 | ハロウィン・スカルキャンドル(40883) | シーズナル | +89人 | 148→237 |
| 7 | レッサーパンダ(31394) | クリエイター | +82人 | 242→324 |
| 8 | ドゥカティ Desmo450 MX(42238) | テクニック | +72人 | 210→282 |
| 9 | サグラダ・ファミリア(21065) | アーキテクチャー | +64人 | 1,019→1,083 |
| 10 | AT-AT(帝国残党・75454) | スター・ウォーズ | +64人 | 1,448→1,512 |
| 11 | サンドクローラー(75453) | スター・ウォーズ | +62人 | 1,395→1,457 |
| 12 | アーケード・ピンボール(11374) | アイコン | +62人 | 815→877 |

急上昇の正体は「発表されたばかりの新作」
上位を眺めてまず気づくのは、顔ぶれが全部2026年の新作だということ。今回のTOP30を見ても、30本すべてが2026年のセットでした。しかもその多くが、7月初旬に公式発表されたばかり ―― つまりまだ発売していない、予約段階のセットです。
首位のレゴ(R) スター・ウォーズ「ボバ・フェット」(75455)が分かりやすい例です。これは「ジェダイの帰還」のボバ・フェットを、頭・腕・手が動く高さ約41cmの立ち姿で組み上げる大型ディスプレイモデル。公式情報で1,544ピース・希望小売価格 $169.99、発売は8月1日とされています(日本での価格・発売日は未定)。発表は7月頭でした。発売の約1か月前に、世界のウィッシュリスト登録が一気に216件増えた計算です。しかもボバは元々726人が登録していた人気セット。そこへ1週間で+216(約3割増)ですから、登録者数の母数が大きいスター・ウォーズの中でも異例の伸びでした。
「欲しい」は“発売前の期待の温度計”。実際に買った数(持ってる)は発売後にしか伸びませんが、ウィッシュリストは発表された瞬間から積み上がります。だから急上昇ランキングは、店頭に並ぶ前の“熱”をいち早く映します。
おもしろいのは、2位・3位・4位がBrimagaでも先週記事にしたばかりのセットだったこと。ボタニカルの夏新作ゴールデンポトス(11512)とダークフラワー・アレンジメント(11513)、そして40年越しの映画化ならぬ“レゴ化”を果たしたE.T.(21370)です。世界のファンも同じタイミングで反応していた、という答え合わせになりました。

テーマで見ると ―― スター・ウォーズの厚み
TOP30をテーマ別に数えると、勢いの“かたまり”が見えてきます。
| テーマ | TOP30内の本数 | 主な急上昇セット |
|---|---|---|
| スター・ウォーズ | 7本 | ボバ・フェット、AT-AT、サンドクローラー、アドベントカレンダー |
| ボタニカル | 3本 | ゴールデンポトス、ダークフラワー、オリヴィア・ロドリゴのブーケ |
| シーズナル(ハロウィン等) | 3本 | パンプキンランタン、スカルキャンドル、カラフルランタン |
| テクニック | 3本 | ドゥカティ、ケーニグセグ、アストンマーティンF1 |
| アイコン | 3本 | ピンボール、ミナス・ティリス、プロジェクト・ヘイル・メアリー |
| ブリックリンク・デザイナー | 3本 | ダストマーク要塞ほか |
| その他 | 8本 | E.T.、レッサーパンダ、ポケモン、マーベル、ディズニー等 |
スター・ウォーズが最多の7本。立ち姿のボバ・フェットに加え、帝国残党シリーズの新作群、そして早くも動き始めたアドベントカレンダーが並びます。年末商戦の主役級テーマは、発表から時間差でじわじわ「欲しい」を集める傾向があり、ホリデー前のこの時期はアドベントカレンダーやディスプレイ像への登録が伸びやすい局面でもあります。
一方でシーズナルのハロウィン系が早くも2本ランクインしているのも季節の先取りらしい動き。7月に“秋の飾り”を予約し始めるのは、毎年数が限られるGWP(購入特典)やシーズナル小物を逃したくないコレクターの習性がよく出ています。

wishlistの急上昇は、相場の“先読み”に使える
相場サイトのBrimagaとして、この集計をただの人気投票で終わらせたくありません。「発売前に欲しいが集中したセット」は、発売後に品薄・プレ値化しやすい予備軍でもあるからです。
理屈はシンプルです。発売前からウィッシュリストが厚いセットは、発売と同時に需要が一気に顕在化します。ところが限定色の強いシーズナルやディスプレイ系は生産期間が読みにくく、供給が細ると「欲しい人は多いのに市場にない」状態 ―― Brimagaが入手困難インデックスで追っているのと同じ構図 ―― に傾きます。
もちろん、急上昇=必ず値上がり、ではありません。大量生産される定番は発売後に供給が潤沢で、しばらく定価前後で安定するのが普通です。ただ、過去には発表時から話題を集めたセットが、廃盤後に定価を上回った例が実際にあります。値動きの兆しを読むなら、「発売前の“欲しい”の伸び」と「発売後の“持ってる”の伸び方」をセットで見るのがコツです。前者だけ突出して後者が伸び悩むセットは、入手性に注意しておくと後悔が少なくなります。
とくに日本では、認定ストアやAmazon・楽天の在庫が告知なく静かに切れ、「気づいたら定価では買えない」が起きがちです。世界の“欲しい”が先行しているセットほど、国内でも予約・早めの確保が効きます。
将来の価格は誰にも断定できません。ここで言えるのは「需要(欲しい)が先行しているセットは、供給次第で入手しにくくなる可能性がある」という傾向まで。投資目的なら、必ず現在の実勢価格と生産状況を確かめてください。
日本ではいくらで、いま買えるのか
急上昇の主役が“発売前の新作”である以上、そのほとんどはまだ日本の店頭に並んでいません。実際、今回のTOP30のうち、この時点でBrimagaが日本の追跡店にオファーを確認できたのは8本だけでした。
- E.T.(21370) ―― 8月1日発売予定。Brimagaが確認した予約時点の現在最安はおよそ¥21,980で、発売前から国内でも予約が動き始めています。
- アーケード・ピンボール(11374) ―― 6月発売済みで、現在最安はおよそ¥36,980。すでに“買える急上昇組”です。
残る多くは「予約待ち」の状態。だからこそ急上昇ランキングは、発売日と価格が出そろう前に“狙い目”をブックマークしておくのに向いています。気になるセットは製品ページの「欲しい/持ってる」やお気に入り登録で追いかけておくと、日本のオファーが付いた瞬間に見つけやすくなります。
コレクター視点:急上昇ランキングの正しい使い方
最後に、この集計を日々の“買い物勘”に落とし込む3つの見方を。
- 発表直後の急上昇は「予約の判断材料」。世界のファンが一斉に欲しがっているセットは、限定色・シーズナル・ディスプレイ系だと初回で品切れしやすい。予約可能なら早めに動く価値があります。
- 定番テーマの急上昇は「相場の地ならし」。スター・ウォーズやアイコンの大型は数が出るぶん、発売直後は値崩れしにくく、廃盤が近づくと逆に締まる。長い目のウォッチリスト向き。
- “欲しい”だけ突出して“持ってる”が伸びないセットに注意。入手性の赤信号になりやすいので、世界LEGO動向の入手困難インデックスと合わせて見ると精度が上がります。
急上昇ランキングは、いわば世界のコレクターの“いま、財布が動きかけている場所”の可視化です。翻訳ニュースでは分からない「発売前の熱量」を数字で追えるのがBrimagaの強み。毎日更新しているので、ぜひ世界LEGO動向の先頭でその日の顔ぶれをチェックしてみてください。
集計の中身:「欲しい」はBricksetのウィッシュリスト登録数、Δは7/5と7/12の2時点の差。基準日にまだ登録が無かった“新規追加セット”は、差が計算できないため対象外にしています。数字はコミュニティ集計であり、実際の販売数とは異なります。
―― 世界の「欲しい」と日本の相場を毎日つなぐBrimagaで、次に来るレゴをひと足先に。














