2026年8月1日、レゴ(R)アイコンに天文ファン待望の一体が加わる。ハッブル宇宙望遠鏡(11382)だ。人類の宇宙観を塗り替えた実機を、1,252ピースの大型ディスプレイモデルとして再現した大人向けセットで、日本のレゴ公式ストアでは¥21,980(米国定価$139.99)で登場する。ここでは確定しているスペックと実機の歴史、そして「日本でいくらか・どう買うか」までを相場サイトの視点でまとめる。
確定スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| セット番号 | 11382(レゴ(R)アイコン) |
| ピース数 | 1,252 |
| 対象年齢 | 18+ |
| ミニフィギュア | 宇宙飛行士 1体(スケール比較用) |
| サイズ(開口部シャッター開時) | 高さ約32cm × 長さ約38cm × 幅約38cm |
| 日本価格 | ¥21,980 |
| 海外定価 | $139.99 / £119.99 / €129.99 / CA$199.99 / AU$229.99 |
| 発売日 | 2026年8月1日(7月23日時点で公式は「近日発売」表示・予約は未開始) |
このセットの見どころは、単なる外観の再現にとどまらない構造にある。外壁パネルを取り外すと、ジャイロスコープや主鏡・副鏡を収めた計器室が現れる。太陽電池パネル(ソーラーアレイ)とアンテナは角度を変えられ、観測用の開口部シャッターは開閉する。完成後は情報プレート付きの専用スタンドに載せて飾れ、台座には実機が撮影した3枚の代表的な天体写真 ―「創造の柱(Pillars of Creation)」「子持ち銀河(Whirlpool Galaxy)」「蝶星雲(The Butterfly Nebula)」― があしらわれている。情報プレートには実機の全長13.2m・口径4.2m・重量約12.2トン・「1990年4月24日 打ち上げ、現在も運用中」といったデータと、5回のサービスミッションの日程まで刻まれている凝りようだ。
付属の宇宙飛行士ミニフィグは「遊ぶ」ためというより、モデルの大きさを実感するためのスケール表現。18+のディスプレイセットらしい割り切りだ。

実機のハッブル ― 1990年の打ち上げと、5回の“出張修理”
レゴが35周年をうたうのは理由がある。実機のハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日、スペースシャトル・ディスカバリー号(ミッションSTS-31)で打ち上げられ、翌25日に高度約612km(380マイル)の地球周回軌道へ放たれた(この数値はセット台座の情報プレートにも刻まれている)。ところが運用開始直後、主鏡がごくわずか(縁で約2.2マイクロメートル)平らに磨かれすぎていたことが判明し、画像がぼやける「球面収差」問題が起きた。
これを解決したのが、宇宙飛行士による軌道上での修理・改修ミッションだ。ハッブルは合計5回サービスされ、そのたびに“視力”と機能を回復・向上させてきた。
- SM1(1993年12月・STS-61):補正光学系COSTARと新カメラWFPC2を設置し、球面収差を補正
- SM2(1997年2月・STS-82):観測機器の交換・システム強化
- SM3A(1999年12月・STS-103):ジャイロスコープとコンピュータを交換
- SM3B(2002年3月・STS-109):高性能カメラACSを設置
- SM4(2009年5月・STS-125):最後の有人サービスミッション
打ち上げから2025年で35年。いまも観測を続ける現役の名機であり、レゴのモデルが計器室やジャイロスコープまで作り込んでいるのは、この“修理されながら生き延びた望遠鏡”という物語への目配せでもある。
ディスカバリー号との縁
面白いのは、このモデルを軌道に運んだのが、まさにディスカバリー号だったという点だ。レゴは2021年に「NASA スペースシャトル ディスカバリー号(10283)」を発売しており、そのセットには小さなハッブルのモデルが同梱されていた。つまりハッブルは、かつては“シャトルの積荷”という脇役の小モデルだったものが、今回ついに1,252ピースの主役へと昇格したことになる。宇宙好きなら、両者を並べて「運んだ側」と「運ばれた側」を再現するのも一興だろう。
日本での価格 ― 同じ$139.99でも、円の値段は違う
日本価格の¥21,980は、同じ2026年8月1日に発売される他の$139.99セットと並べると、円安の“乗り方”の違いが見えてくる。
米国定価はまったく同じなのに、日本価格はハッブルとE.T.が¥21,980、ラ・カトリーナだけ¥19,980と¥2,000低い。税抜で1ドルあたりに直すと、ハッブル/E.T.は約143円、ラ・カトリーナは約130円相当になる。「ラ・カトリーナが得」なのではなく、ハッブルとE.T.のほうが円安をそのまま価格に反映している、と読むのが正しい。ドル定価だけを見て為替換算しても日本の実売価格は当てられない、という典型例だ。
7月23日時点で、公式オンラインストアの表示は「近日発売」で予約はまだ始まっていない。価格・予約状況・購入特典(GWP)は発売直前に変わることがあるので、購入前にレゴ公式ストアで最新の表示を確認してほしい。
コレクター視点:これは「積む」より「飾る」セット
ハッブル11382は、ミニフィグを集めて遊ぶタイプではなく、完成品を机や棚に置いて眺める18+のディスプレイモデルだ。値上がり狙いで身構えるより、まずは「作って飾って気持ちいいか」で選んでいいセットだと思う。1,252ピースで¥21,980という価格は、近年のレゴアイコンの大型セット(数万円級が珍しくない)の中ではむしろ手を出しやすい部類に入る。
そのうえで相場の目線を一つだけ添えるなら ― ハッブルはNASA公認のスペーステーマで、実機の35周年という記念性もあり、宇宙モチーフはレゴの中でも根強い人気ジャンルだ。とはいえ「廃番=必ず高騰」は誤解で、生産期間が長いセットや在庫が潤沢なセットは廃番後も定価前後にとどまることが多い。値動きを気にするなら、廃番が近いセットや相場スコアで全体の需給を見ながら、まずは自分が飾りたいかどうかを基準にするのが健全だ。
飾る前提なら、外壁を外して計器室を見せる“メンテナンス中”のディスプレイと、パネルを閉じた“完成形”を気分で切り替えられるのが、このセットのいちばんの贅沢かもしれない。
※本記事の仕様・価格・発売時期は2026年7月23日時点の情報です。LEGO(R)・レゴ(R)はレゴグループの商標です。ハッブル宇宙望遠鏡はNASA/ESAのミッションです。実機に関する記述はNASAの公開情報等に基づきます。









