レゴ アイコンの「町長の館」(11383)は、レゴ公式の日本語の商品説明で「ミッドナイトバレーを舞台にした大人向けコレクションの第1弾」と書かれているセットだ。海外の専門媒体が相次いで報じたのは7月11日22時(日本時間)からで、日本でも米国でも9月1日に発売された。9月18日11時台に日本の公式ストアを開くと、価格は¥18,980(税込)、表示は「在庫あり」で、1回の注文で10個まで買える。
毎年1軒ずつ建物が増えていくシリーズには、2009年から続くクリスマスの「ウィンタービレッジ」がある。その2026年版のホリデーハウスも10月4日に同じ¥18,980で出るので、日本の棚にはハロウィンとクリスマスの「村」が同じ値段で並ぶことになる。
この記事では、町長の館の中身と日本での買いやすさを確かめたうえで、「シリーズの1作目は、後で高くなるのか」を、ウィンタービレッジ歴代16作の数字で見ていく。
確定スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | 町長の館(Mayor Manor) |
| 型番 | 11383(レゴ アイコン/Midnight Valley Collection) |
| ピース数 | 1,420(箱の表にも 18+|11383|1420 pcs と印字) |
| 対象年齢 | 18歳以上 |
| キャラクター | 暗い場所で光るキャラクター3体、ネコとネズミ(公式の説明)。Bricksetは甲冑の像も数えてミニフィグ4体としている |
| 日本価格 | ¥18,980(税込) |
| 海外定価 | 119.99ドル/99.99ポンド/109.99ユーロ |
| 発売 | 2026年9月1日(日米とも)。予約開始は7月11日(スタッズ) |
| 本体サイズ | 約 高さ27cm × 幅30cm × 奥行13cm |
| デザイナー | Pedro Cabral(Brickset) |
| 日本の表示 | 在庫あり・上限10・「新着」(9月18日11時台) |

公式の説明には「ハロウィン」と書かれていない
日本語でも英語でも、商品説明に「ハロウィン」という語は出てこない。日本語の説明が挙げるのは「ミステリーサスペンス、超常現象などに興味がある方」、英語の説明は mystery, suspense and supernatural themes だ。
一方で、日本の公式ストアはこのセットを「季節の商品」に分類し、「ハロウィンのギフト&おもちゃ」のページにも載せている(9月17日に確認)。英国のBrick Fanaticsは「ハロウィンの村」と呼び、Bricksetも Halloween のタグを付けている。売り場はハロウィンの棚に置きながら、説明文ではハロウィンと言っていない。その理由をレゴは説明していないが、次に見る設定は、季節の行事というより「町」の話として作られている。

設定は「真夜中で止まった町」
組み立て説明書には、このシリーズの設定が書かれている。英国のBrick Fanaticsが8月22日に伝えたところでは(米国の店頭で発売前に入手したYouTuberの説明書をもとにした記事)、ミッドナイトバレーは謎の出来事によって永遠の真夜中に止まった町だ。町の中心にある町長の館は、鍵が何年も見つからないまま扉が閉ざされていて、手がかりはセットのあちこちに隠されているという。住人たちは町の奇妙さを受け入れて暮らしている、とも書かれている。
日本語の商品説明も「いびつな建物ばかりが立ち並ぶ不気味な町」と書き、館内に「真夜中を指して止まっている振り子時計」があると説明している。公式画像を拡大すると、2階の振り子時計の針はたしかに12時を指していた。

説明書(PDF・94.5MB)はBrimagaでは開いていない。設定の文言はBrick Fanaticsの記事による。同誌は、発売前の初期レビューには「設定が無い」という見方もあったが、説明書には書かれていたと伝えている(9月14日)。
中身 ── 館の主は、赤いコートの女性
館の主は赤いコートの女性で、Bricksetの登録名は「Mayor」=町長だ。青い宝石の付いた杖を持ち、1階の赤い肘掛け椅子に座る。執事は燭台や銀の盆、メイドはほうきを持っている。3人とも、頭(顔)が暗い場所で光る。
3人の正体の読み方は、媒体で割れている。米国のThe Brick Fanは町長・執事・メイドを「ゾンビ」、日本のスタッズは館の主を「吸血鬼風の女性」と書いた。レゴの説明は「暗い場所で光るキャラクター」としか書いていない。

館内には、1階に赤い羽根飾りの甲冑と暖炉、壁にはネコの肖像画がある。2階には振り子時計と本棚が置かれ、屋根の上にはガーゴイル、屋根裏にはコウモリがいる。足元には、ネコと、チーズのそばのネズミ。
なお、Bricksetが「ミニフィグ4体」と数えているのは、町長・執事・メイドに甲冑の像を加えたものだ。Brick Fanaticsは、甲冑は公式にはミニフィグとして数えられていない、と書いている。
レゴのお化け屋敷は、これが初めてではない
名前に Haunted や Vampyre を含む、原作の無いレゴのセット(400ピース以上)をBrimagaのカタログで拾い、町長の館を加えると7本になる。スクービー・ドゥー、ディズニー、スーパーマリオのような原作もののお化け屋敷と、複数のセットをまとめた販売用パックは除いた。名前で拾った一覧なので、網羅ではない(Hidden Side には名前に Haunted を含まない幽霊の建物もある)。
| 年 | 型番 | 名前 | シリーズ | ピース | 対象年齢 | 米国定価 | Bricksetの新品の現在価値(円換算) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2012 | 9468 | Vampyre Castle | Monster Fighters | 949 | 9〜14歳 | 99.99ドル | 約¥42,771 |
| 2012 | 10228 | Haunted House | Monster Fighters | 2,064 | 14歳以上 | 179.99ドル | 約¥76,874 |
| 2019 | 70425 | Newbury Haunted High School | Hidden Side | 1,474 | 9歳以上 | 129.99ドル | 約¥14,853 |
| 2020 | 70432 | Haunted Fairground | Hidden Side | 466 | 8歳以上 | 49.99ドル | 約¥9,612 |
| 2020 | 10273 | Haunted House | Fairground Collection | 3,231 | 18歳以上 | 299.99ドル | 約¥40,025 |
| 2025 | 31167 | ホーンテッドマンション | クリエイター 3in1 | 736 | 9歳以上 | 89.99ドル | 販売中(日本¥14,980) |
| 2026 | 11383 | 町長の館 | Midnight Valley Collection | 1,420 | 18歳以上 | 119.99ドル | 販売中(日本¥18,980) |
原作の無いお化け屋敷は、2012年以降もたびたび出ていて、18歳以上向けに限っても2020年の10273がある。新しいのは、お化け屋敷そのものではなく、「毎年増えていく町の第1弾」と名乗ったことだ。

現在価値の列を見ると、「お化け屋敷だから高くなる」とも言えない。定価1ドルあたりの現在価値は、2012年のMonster Fighters の2本が約427〜428円なのに対し、18歳以上向けの10273は約133円で、3分の1に満たない。
1作目は後で高くなるのか ── ウィンタービレッジ16作で確かめる
毎年1軒ずつ増えていく「村」の先例として、販売を終えたウィンタービレッジ16作を、Bricksetの新品の現在価値(円換算)で並べた。日本語のセット名は、レゴ公式の「ウィンタービレッジコレクション」ページの表記による。
| 年 | 型番 | セット名 | 米国定価 | 現在価値(円換算) | 金額の順位 | 定価1ドルあたり | その順位 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2009 | 10199 | 冬のおもちゃ屋さん | 59.99ドル | 約¥35,866 | 4 | 598円 | 4 |
| 2010 | 10216 | ウィンターヴィレッジ・ベーカリー | 54.99ドル | 約¥49,014 | 3 | 891円 | 1 |
| 2011 | 10222 | ウィンターヴィレッジ・ポストオフィス | 69.99ドル | 約¥59,116 | 2 | 845円 | 2 |
| 2012 | 10229 | ウィンターヴィレッジ・コテージ | 99.99ドル | 約¥61,142 | 1 | 611円 | 3 |
| 2013 | 10235 | ウィンターヴィレッジ・マーケット | 99.99ドル | 約¥27,656 | 8 | 277円 | 9 |
| 2014 | 10245 | サンタの工房 | 69.99ドル | 約¥26,995 | 9 | 386円 | 6 |
| 2015 | 10249 | 冬のおもちゃ屋さん | 79.99ドル | 約¥29,978 | 6 | 375円 | 7 |
| 2016 | 10254 | クリスマス・トレイン | 99.99ドル | 約¥29,969 | 7 | 300円 | 8 |
| 2017 | 10259 | ウィンターヴィレッジ・ステーション | 79.99ドル | 約¥33,243 | 5 | 416円 | 5 |
| 2018 | 10263 | ウィンターヴィレッジ・ファイヤーステーション | 99.99ドル | 約¥22,740 | 10 | 227円 | 10 |
| 2019 | 10267 | ジンジャーブレッドハウス | 99.99ドル | 約¥19,213 | 11 | 192円 | 11 |
| 2020 | 10275 | エルフのクラブハウス | 99.99ドル | 約¥17,833 | 15 | 178円 | 15 |
| 2021 | 10293 | サンタがやってくる | 99.99ドル | 約¥18,100 | 14 | 181円 | 14 |
| 2022 | 10308 | クリスマスの街 | 99.99ドル | 約¥17,587 | 16 | 176円 | 16 |
| 2023 | 10325 | アルプスの山荘 | 99.99ドル | 約¥18,462 | 13 | 185円 | 13 |
| 2024 | 10339 | サンタクロースの郵便局 | 99.99ドル | 約¥19,179 | 12 | 192円 | 12 |
ここから読めることは2つある。
- 上位4つは、金額で見ても定価に対する伸びで見ても、2009〜2012年の最初の4作だった。
- ただし1作目の10199は、どちらの順位でも4番目。金額の1位は4作目のコテージ(2012年)、伸びの1位は2作目のベーカリー(2010年)だった。
2019〜2024年の6作は約¥17,600〜¥19,200に並んでいる。この16作から見える限り、高くなっているのは「1作目」ではなく「最初の数年」だ。そしてその数年は、いまから14〜17年前にあたる。
Bricksetの円表示は、海外の相場をもとにした推定値を円に換算したもので、日本の定価や国内の相場とは別物だ。「定価1ドルあたり」は16作を同じ物差しで並べるための目安で、為替レートではない。推定値には揺れもあり、2013年のマーケットは新品より中古の値が高く出ている。

日本では、いまのところ普通に買える
発売直後、品薄が伝えられたのは米国だった。Brick Fanaticsは9月5日、町長の館が米国で9月19日まで入荷待ちになっていて、ほかの多くの地域ではそうなっていない、と伝えている。9月18日11時台に開くと、米国のページは「Available now」(1回3個まで)に戻っていた。日本のページは「在庫あり」で、上限は10個だ。
Brimagaが取り込んでいる国内モールでも、値段は公式とほぼ同じだった。直近14日の在庫あり出品は、トイザらス・ベビーザらス ヤフー店の¥18,979(9月7日の観測)1件で、公式との差は1円。8月16日の観測では、楽天ブックスと楽天ビックも¥18,980で出品していた。
Bricksetの登録数は、次のように動いている(毎朝6時の取得)。
| 日付 | 欲しい | 持っている |
|---|---|---|
| 7月13日 | 513 | 6 |
| 8月31日 | 1,507 | 86 |
| 9月18日 | 1,600 | 545 |
発売前の7週間で「欲しい」が約3倍になり、発売後の2週間半で「持っている」が86から545へ6倍強に増えた。
発表直後の伸び方は、クリスマスの新作とほぼ同じだった。町長の館もホリデーハウスも、海外の専門媒体が報じたのは日本時間の22時で、そこから2回目と3回目の朝の「欲しい」は、町長の館が513と654、ホリデーハウスが516と669。2009年から続くシリーズの新作と、始まったばかりのシリーズの1作目が、同じ水準の「欲しい」を集めたことになる。
ホリデーハウスは発表前から番号だけが登録されていて、発表当日の朝(報道の16時間前)の時点で「欲しい」が112人いた。町長の館は発表前の数を取れていないので、発表で増えた人数の比較にはなっていない。
販売終了の予定日は、Bricksetにもまだ載っていない。ウィンタービレッジは歴代すべてが12月31日に販売を終えているが、ミッドナイトバレーが同じ扱いになるかは分からない。
コレクター視点:「第1弾だから」は、買う理由にならない
シリーズの1作目は、後から「始まりの1軒」として高くなる ── そう考えたくなるが、ウィンタービレッジ16作の数字はそれを支持していない。高くなったのは最初の4作で、1作目はそのなかで4番目。お化け屋敷の先例を見ても、2012年のMonster Fighters は大きく伸び、2020年の18歳以上向けの10273は、定価1ドルあたりでその3分の1に満たない。
ミッドナイトバレーが何年続くかは、まだ誰にも分からない。続けば、最初の数作が「始まりの数年」になる可能性はあるが、それはこの先の話だ。いま言えるのは、日本では公式もモールも定価どおりで在庫があり、「第1弾だから」急いで買う理由は、数字からは見当たらないということだ。欲しいかどうかで決めてよい。
まとめ
- レゴ アイコン 11383「町長の館」は、ミッドナイトバレー・コレクションの第1弾。1,420ピース、日本は¥18,980(税込)で、9月18日時点で在庫あり(上限10)。製品ページ
- 商品説明に「ハロウィン」の語は無いが、日本の公式ストアではハロウィンのページと「季節の商品」に置かれている。設定は「謎の出来事で永遠の真夜中に止まった町」(説明書・Brick Fanatics)。
- 原作の無いレゴのお化け屋敷は2012年以降もたびたび出ていて、新しいのは「毎年増えていく町の第1弾」と名乗ったこと。
- ウィンタービレッジ16作の現在価値では、上位4つは最初の4作だったが、1作目はそのなかで4番目。
- 米国は発売直後に入荷待ちになったが、日本は公式もモールも定価どおりで買える。
※記事中の数値は2026年9月18日11時台(日本時間)の実測です。Bricksetの登録数は同日6時の取得、国内モールの価格は各行の観測日の値です。価格・在庫はレゴ公式ストアの表示が正となります。

























